「障害のある妻を支えて病院へ。強い雨風に動けなくなった私たちを見て、通りすがりの人々が...」(長崎県・70代以上男性)
シリーズ読者投稿〜あの時、あなたに出会えなければ〜 投稿者:Iさん(長崎県・70代以上男性)
その日、Iさんは目と腰の悪い妻を支えながら、病院へ向かっていた。
しかし、当初は小ぶりだった雨がどんどんと強くなり、ついには進めないほどになってしまって......。
<Iさんの体験談>
私の妻には視覚の障害と腰痛があります。
そんな彼女と小雨の日に、普段なら数分で到着する病院に行こうとしたときのことです。
通りがかりのご婦人や夫婦が...
妻の歩行練習と軽く考えたのが、私の一番の誤りでした。
家を出て数分後、風雨が厳しく強くなり、傘はさせる状態ではなくなりました。
タクシーを拾える所でもなく、雨で携帯電話も使えず......。
私は妻を片手で支えながら、困ってしまっていました。
そこへご婦人が通りかかり、ご自分の傘を持って行っていいと言われたのです。
さらに別のご夫婦と思われる男女とも出会い、男性のほうが妻の片方の肩を支え、私がもう一方の肩を支えて、少し雨宿りが出来る軒先まで、辛うじて移動することができたのでした。
軒下から病院にすると...
そこでやっと携帯電話が使える状態になり、病院に訳を話してその日は行けないことを伝えると、「その場所にいて下さい」と言われ、車いすで迎えにきて頂くことに......。
何から何までお世話を掛けて、お礼の申しようもない気持ちで一杯です。
風雨の中、傘を差しだしてくださった方、妻の歩行を助けてくださった方々に、お名前やお住まい等を聞きそびれ、どうお礼を言ったら良いものかと考えていたところ、この欄を知り、投稿させて頂きました。
世の中まだまだ、ご親切な方々がいらっしゃること、嬉しく思いました。
あの時の方々のお顔を、はっきりとは無理ですが、うっすらと頭に浮かぶ時があります。
何時か道でお会い出来たらいいなと思います。本当にありがとうございました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」「あの時はごめんなさい」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
読者投稿フォームもしくは公式X(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのか、どんなことをしてしまい謝りたいのかなど、500文字程度〜)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、読者の皆さんに投稿していただいた体験談を、プライバシー配慮などのために編集している場合があります。あらかじめご了承ください)