シリーズ読者投稿〜あなたに届け、この「ありがとう」〜 投稿者:Sさん(千葉県・30代女性)

その日、妊娠9か月だったSさんは職場で残業し、帰宅するために少し混んだ電車に乗った。

周りに気を使わせたくなくて、お腹を隠し、吊り革につかまって立っていたのだが......。

<Sさんの体験談>

2022年4月、妊娠9か月後半のころのことです。

その日は職場から帰宅しようとすると、事故で電車が止まっていました。

私を見た男性が、ジェスチャーで...

妊娠してから職場から帰宅する際には、東京駅から1時間に数本出ている東京始発に乗るようにしていたのですが、事故の影響で次の東京始発がいつ出るか分かりませんでした。

残業で遅くなっていたこともあり、運転再開後2本目の電車に乗車することに。

ぎゅうぎゅうではないですが、隣の人と肌が触れるくらいには混んでいました。

周りに気を遣わせてもと思いバッグでなんとなくお腹を隠し、優先席ではなく、普通席のつり革に掴まっていたのですが、東京駅を出て2駅目あたりで、目の前に座っている「昔の頑固親父!」みたいな風貌のおじ様が、私の方を見ました。

そしてその後すぐに、無言ですが、「座りなさい」とジェスチャーして、席を譲って下さったのです。

妊娠中、席を譲って頂いたのは初めてだったのと、おじ様が不器用ながらに心配して下さっているのが伝わってきて、大変嬉しかったです。

子供が大きくなったらこの時の話をして、「あなたもおじ様みたいに優しい人になってね」と伝えようと思います。

もし、その時のおじ様にお会いすることがあったら、再度その時のお礼と、無事元気な赤ちゃんが産まれた旨をお伝えできたらと思います。


誰かに伝えたい「あの時はありがとう」「あの時はごめんなさい」、聞かせて!

名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。

Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。

読者投稿フォームもしくは公式X(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのか、どんなことをしてしまい謝りたいのかなど、500文字程度〜)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。

(※本コラムでは、読者の皆さんに投稿していただいた体験談を、プライバシー配慮などのために編集している場合があります。あらかじめご了承ください)