JR秋葉原駅前で演説する東京都の小池百合子知事。今回の都知事選では初めての平日の街頭演説だ

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投開票日が2024年7月7日に迫っている東京都知事選をめぐり、現職の小池百合子知事が7月2日夕、JR秋葉原駅前で街頭演説を行った。今回の都知事選では、小池氏は公務などを理由に週末のみの街頭演説だったが、初めて平日に行った。

現場では、小池氏を批判するプラカードを掲げた人々が、観覧エリアを取り囲むようにして抗議活動を展開。「嘘つきたぬきー!」「帰れー!」といった怒号が飛び交い、小池氏の声がかき消される場面もあった。

パリ五輪念頭に「金メダルをお与えくださいますよう!」

秋葉原は、麻生太郎元首相や安倍晋三元首相がたびたび演説し、サブカルチャーとの親和性を訴えてきた「聖地」でもある。

この日の小池氏は緑のコーディネートだったが、過去のコスプレの「実績」について「コスプレは、私、小池百合子にお任せください。銀河鉄道のメーテル、魔法使いの『ユリー』でございます!」とアピール。さらに

「漫画、アニメ、これからも東京都としてしっかりとサポートしてまいります」

などと訴えた。7月下旬に始まるパリ五輪を念頭に「金メダルをお与えくださいますよう!」と23分ほどの演説を締めくくった。

観覧エリア周辺の通路をジャンプしながら絶叫

観覧エリアは鉄柵で囲われ、報道陣含め、エリアに入るためには手荷物検査と金属探知機が求められた。

抗議行動は、主にその周辺の通路部分で行われた。通路では立ち止まらないように求められるため、抗議活動も歩きながら行われていた。

例えば「オタクをなめんなー!」などと声をあげながら、「さよなら小池」といった文言のプラカードを持って歩く人や、ジャンプしながら周辺を走り回り「言い訳するな!」「嘘つきたぬきー!」などと絶叫する人がいた。

観覧エリア後方のプレスエリアは、もともと演説が聞き取りにくい状態。怒号に小池氏の声がかき消される場面も何回かあった。

記者が確認できた範囲では、緑の服を着た小池陣営のスタッフが絶叫する男性を静止する場面はあったものの、警察官が抗議活動を行う人を排除する様子はみられなかった。

(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)