仏パリのオルセー美術館で、クロード・モネの作品「ひなげし」に赤いシートを貼り付けた環境活動団体「Riposte Alimentaire(食の反撃)」のメンバー。シートには作品の中で描かれた風景が、2100年には火災と干ばつに見舞われる様子が描かれている。同団体提供(2024年6月1日撮影、公開)。(c)AFP PHOTO / Riposte Alimentaire

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【AFP=時事】フランス警察は1日、パリのオルセー美術館(Musee d'Orsay)でクロード・モネ(Claude Monet)の絵画に赤いシートを貼り付けた環境活動家の女を逮捕した。検察が発表した。

 警察によると、女はモネの作品「ひなげし」に赤いシートを貼り付け、その後自身の手を壁に接着した。

 美術館の広報担当者はAFPに対し、作品はガラスで覆われており、修復不能な損傷はなかったとして、「再び一般公開されている」と語った。

 この担当者は、女は刑事告訴される見通しだと述べた。

 パリ検察によると、女は環境活動団体「Riposte Alimentaire(食の反撃)」のメンバーで、故意の器物損壊の疑いで身柄を拘束された。

 X(旧ツイッター)に投稿された動画の中で女は、地球温暖化の「悪夢のような」影響について警告している。

 この団体はこれまでにも、フランス国内で芸術作品を標的として気候変動や食の安全をめぐる抗議活動を行ってきたとしている。団体は「私たちは芸術を愛している」としながら、「燃え盛る地球では未来のアーティストたちは何も描けないだろう」と警鐘を鳴らしている。

【翻訳編集】AFPBB News

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