Bernardo Caram

[17日 ロイター] - ブラジル中央銀行のカンポス・ネト総裁は17日、世界経済や国内状況を巡り先行き不透明感が高まっているとし、金融緩和ペースを落とす可能性を示唆した。

総裁は米ワシントンで開催された投資家向けイベントで講演し、予測不可能な要因により利下げペースを減速させる可能性があると説明した。ブラジル中銀は過去6回の政策会合で50ベーシスポイント(bp)の利下げを毎回実施している。

地政学的緊張の高まりと米利下げ観測の後退でドルは急上昇し、新興国の通貨と株式はここ数日圧迫されている。ブラジルレアルは16日、1年超ぶりの安値を付けた。

総裁は「不確実性が低下することもある。その場合、通常の道筋をたどることになる。(ただ)不確実性が非常に高くなり、その状態が続けば、(利下げ)ペースを落とすことになるかもしれない」と述べた。

さらに、不確実性が高まり世界的なストレスが生じるという最悪のシナリオとなれば、中銀は基本シナリオを変更することになると述べた。

中銀は先月の政策会合で経済が想定通りとなれば、5月も同水準の利下げを行うことを示唆したが、6月の決定はデータ次第だと述べた。