米プロバスケットボール(NBA)、トロント・ラプターズのジョンテイ・ポーター(2024年3月20日撮影)。(c)Mark Blinch/Getty Images/AFP

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【AFP=時事】米プロバスケットボール協会(NBA)は17日、NBAの試合に賭けるなどしたとして、トロント・ラプターズ(Toronto Raptors)のジョンテイ・ポーター(Jontay Porter)に永久追放処分を科したと発表した。

 NBAによれば、ポーターは自身の健康状態に関する情報を賭けをする人物に共有したり、自身のプレーに対する賭けに影響を与えるために自ら試合を退いたりもした。

 NBAのアダム・シルバー(Adam Silver)コミッショナーは「われわれのファンやチーム、関係する全ての人にとって、NBAの競技の完全性を守るほど重要なことはない」として、賭博に関する規定に違反したポーターに「最も厳しい処分」を科したと説明。同選手の行為を「大罪」だと非難した。

 NBAは、ポーターが出場した試合で不審な賭けのパターンがあったとの報道を受け、3月に調査を立ち上げていた。

 調査では、ポーターが1〜3月に少なくともNBAの13試合を対象に、知人のオンラインアカウントを使って総額5万4094ドル(約833万円)を投じ、2万1965ドル(約339万円)をもうけていたことが分かった。自身が出場した試合には賭けていなかったが、ラプターズ戦も絡んだ複数の試合を対象とした賭け方もしていた。

 NBAは、調査は現在も進行中で、連邦当局に情報を共有しているとしている。

 24歳のポーターは、デンバー・ナゲッツ(Denver Nuggets)に所属するスター選手マイケル・ポーター・ジュニア(Michael Porter Jr.)の弟で、今シーズンはラプターズと傘下のGリーグのチームを行き来していた。ラプターズでは今季26試合に出場し、1試合平均4.4得点、3.2リバウンドだった。

 米国では2018年に最高裁がスポーツ賭博を禁ずる連邦法を撤廃し、その後は大半の州で合法化されているが、プロスポーツリーグは選手が自らのリーグへ賭けることを禁じたり、賭け方を制限したりしている。

 先日には大リーグ(MLB)・ロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)の大谷翔平(Shohei Ohtani)の通訳だった水原一平(Ippei Mizuhara)容疑者が、違法賭博で負った借金の返済のため大谷から1600万ドル(約24億5000万円)を盗んだとされる事件があり、MLBに激震が走ったばかりだった。

【翻訳編集】AFPBB News

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