サウジアラビアで行われたパリ五輪アジア最終予選で北朝鮮と日本がボールを奪い合う【写真:ロイター】

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サッカー女子の五輪予選、前日会見で緊迫感あふれるやり取り

 サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」は28日、東京・国立競技場で北朝鮮とのパリ五輪アジア最終予選を戦う。勝てば五輪出場が決まるという日本にとっては重要な一戦。その前日会見では北朝鮮の監督と韓国メディアの間で、緊張感の走るやり取りがあったという。韓国紙「中央日報」などが伝えている。

「韓国記者の質問途中に『申し訳ないが…』と激怒した北朝鮮監督」という記事によると、韓国の記者から「北朝鮮の女子サッカーの力が、どこから出ているのか気になります」という質問が出た際に、韓国では北朝鮮を指す一般的な呼称の「北韓」を使ったためだ。

 ここで北朝鮮のリ・ユイル監督は質問をさえぎり「申し訳ないが、国の名前は正確に呼ばないと。我々は『北韓』チームではなく、朝鮮民主主義人民共和国のチームなので」と語り「国の名前を正確に呼ばなければ、質問は受けない」と続けたという。

 記事はこの場の雰囲気を「瞬く間に凍り付いた」と伝えている。数秒間の沈黙の後、記者は「では(国名を)呼ばずに質問してもよろしいか」とした。

 やり取りのあと、リ・ユイル監督は最終的には「我々が代表する国家を輝かせたいという心、選手としては家族や知り合いの期待に応えたいという心、サッカーの発展に少しでも寄与したいという心が原動力だ」と質問に答えている。

 記事によれば、このようなやり取りは昨年9月のアジア大会でもあった。韓国との準々決勝で激突した後の記者会見で、韓国の記者が「北側」という表現を用いて質問すると「北側ではなく、朝鮮民主主義人民共和国だ。訂正してください。そうでなければ質問には応じない」とした。同様な騒ぎは女子バスケの試合後にもあったという。

(THE ANSWER編集部)