90歳を超えてもなお、ワクワクしながら毎日を楽しむすてきな女性にインタビューし、日々が豊かになるライフスタイルや考え方のヒントを伺います。今回は、ツイッター(現X)のフォロワーが5万8000人の人気インフルエンサー・森田富美子さん(94歳)に若々しくいるためのヒントを教えてもらいました。

人生は思いきりが大切。新しいことにも挑戦してみましょう

70歳のとき、娘さんがパソコンを贈ってくれたのをきっかけにタイピングを覚え、90歳で始めたツイッター(現X)を、今も毎日更新している森田富美子さん。

「最初は家族の交流が目的でしたが、戦争、そして長崎の原爆を体験した者として伝えるべきことがあると、発信を始めました」

●SNSを始めたら交流が広がり、毎日が楽しくなりました

森田さんの1日は、バルコニーに出て深呼吸することから始まります。それから朝食をゆっくり食べ、「グッモーニン♪♩♫」の発信。

午後は週3回、運動施設でトレーニング。毎日血圧を測り、アプリに入力することも日課です。

「初めてメールを送ったときは、パソコンを通じて人とつながれることがおもしろかったんです。今はSNSのおかげで、たくさんの方からメッセージをいただき、交流が広がっています。原爆の体験を思い出すのは今も苦しく、言葉につまりますが、伝えていかなければ。そのためにももう少し、長生きしたいと思っています」

森田さんのインフルエンサーヒストリー

16歳:長崎の原爆投下で両親・弟3人が犠牲に

21歳:結婚

70歳:娘さんのプレゼントでパソコンを始める

78歳:長崎から上京し、娘さんと同居

90歳:Xにアカウント「わたくし90歳」を開設

91歳:長崎の平和祈念式典へのツイートが話題になる

94歳:Xのフォロワーが5万8000人に

自分の気持ちをしっかりと言葉にする

自分でしたいこと、思うことは、言葉にすることが大切。「今の世の中、本心とは違うことを言ってしまう人が多いです。けれど、自分の思いを言葉にして発信するのが大切だと思っています」

気になることがあれば取り入れてみる

新しいことを取り入れるのは、ワクワクして楽しいと話す森田さん。健康管理は、スマホとスマートウオッチで。「知らないことができるようになるのはうれしいし、世界が広がって楽しいんです」

夢中になれることを見つける

昔から絵を描くのが好きで、何度も賞を受賞。

娘の京子さんが今も大切にしているお弁当袋も、森田さんの手づくり。

「コロナ禍では川柳を始め、街づくりセンターで賞をいただきました」