東京・浅草で、嘘のような本当のツアーが開催される。

その名も「嘘のツアー」。案内してくれるガイドが嘘をつきまくるという、衝撃のツアーである。

「嘘のツアー」では雷門や仲見世など、浅草の有名スポットを90分かけて巡る。ツアーガイドは一般的なツアーと同じように、参加者に向けて観光情報や街のトリビア、道端の石なんかについて説明するという。

しかし、そのすべてが嘘。つまり、浅草の街にまつわる根も葉もないデタラメを、を聞かされ続けることになるのだ。......嘘だと言ってほしい。

そんなツアー、どうして開催するのか。何の意味があるのか。

Jタウンネット記者は19日、ツアーを主催する「マニアな合同会社」(本社=東京都江戸川区)の松澤茂信代表を取材した。

嘘のようなホントの話

松澤さんは浅草で嘘をつかずにガイドする"本当のツアー"も開催している。そこで、参加者がガイドの言うことを信じ、驚いたり納得したりする様子を見てきたという。

当然、参加者は得た情報をその場で裏どりするわけではない。ということは、たとえ得た情報が「すべて嘘」でも納得する快感は同じではないかと、「嘘のツアー」を企画した。

「当ツアーは『すべてウソ』と分かっているので検証の必要もない。すべて嘘と分かり切っている安心を感じてほしい」(松澤茂信さん)

また、嘘をつくのはガイドだけではない。松澤さんが出す浅草クイズに答える形で、参加者も嘘をつくことができる。ツアー中に嘘を付き合うガイドと参加者、想像するだけでカオスな光景だ。

嘘のツアーは24年3〜5月開催予定で、参加費は2800円(税込)。参加希望者はPeatixで予約が必要。

なお、1月25日時点で3月4月はすでに全日満席。5月も受付終了の日が出てきている。松澤茂信さんはツアーへの反響を受けて、こう述べた。

「嘘みたいな話しだと思っています」