2024年1月17日に発売した「GeForce RTX 4070 SUPER」は、「GeForce RTX 4070」と比べてCUDAコア数が増えており、「GeForce RTX 3090」と同等の処理性能を発揮するとされています。そんな「GeForce RTX 4070 SUPER」のリファレンス実装である「GeForce RTX 4070 SUPER Founders Edition」を借りられたので、外観や取り回しのチェックに続いてGeForce RTX 3090とのベンチマーク対決や熱と騒音の測定を実施してみました。

GeForce RTX 4070 ファミリ グラフィックスカード | NVIDIA

https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/graphics-cards/40-series/rtx-4070-family/

「GeForce RTX 4070 SUPER Founders Edition」はGeForce RTX 4070 SUPERを採用したNVIDIA純正のグラフィックボードです。GeForce RTX 4070 SUPER Founders Editionの見た目やケースに入れる際の取り回しなどは以下の記事で確認できます。今回はGeForce RTX 4070 SUPER Founders Editionを組み込んだPCでベンチマークを実行したり、高負荷時の温度や熱を測定したりしてみます。

NVIDIA純正グラボ「GeForce RTX 4070 SUPER Founders Edition」の外観やケースとの互換性を確かめてみた - GIGAZINE



◆検証環境

検証に使うPCの構成は以下の通り。GPUドライバーはプレス版のバージョン511.15を使っています。

グラフィックボードGeForce RTX 4070 SUPER Founders EditionCPUAMD Ryzen 5 7600X BOXマザーボードX670E Taichi CarraraメモリCrucial CT16G48C40U5 PC5-38400 (DDR5-4800)288pin DDR5 UDIMM 16GBストレージWD_BLACK SN750 NVMeOSWindows 11 Pro 64bit

今回はGeForce RTX 4070 SUPER Founders Edition(上)と性能を比較するために「GeForce RTX 3090 GD3090-24GEBST」(下)も用意しました。



◆各種ベンチマークの結果

GeForce RTX 4070 SUPER Founders Edition(以下、RTX 4070 SUPER)RTX 4070 SUPERを組み込んだPCで「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」を実行した結果が以下。画質は高品質、解像度は3840×2160ピクセル(4K)に設定した結果、スコアは8377点でした。



GeForce RTX 3090 GD3090-24GEBST(以下、RTX 3090)で同一設定でベンチマークを実行した結果、スコアは8295点でした。



ゲームエンジン「UNIGINE」の公式ベンチマーク「Superposition benchmark」を解像度8K、APIをDirectXに設定して実行した結果、RTX 4070 SUPERでのスコアは5859点でした。



一方で、RTX 3090では7020点でした。



3DCGツール「Blender」で実際のプロジェクトをレンダリングした際の1分ごとのフレーム生成数を測定できる公式ベンチマークツールの実行結果が以下。RTX 4070 SUPERでは「monster」は毎分3213.820106フレーム、「junkshop」は毎分1516.286973フレーム、「classroom」は毎分1599.431612フレームでした。



RTX 3090では「monster」は毎分2624.785541フレーム、「junkshop」は毎分1589.609927フレーム、「classroom」は毎分1414.669101フレームでした。



MSIのベンチマークツール「MSI Kombustor」でOpenGL版MSI-01のベンチマークを解像度3840×2160ピクセル(4K)で実行した際のスコアが以下。RTX 4070 SUPERでは3895点でした。



RTX 3090では3701点でした。



仮想通貨マイニングツール「XMRig」内にあるRandomXのハッシュレートを調べてみた結果が以下。RTX 4070 SUPERのハッシュレートは最大2228.2H/sでした。



RTX 3090のハッシュレートは2134.5H/sでした。



複数のベンチマークテストを実行した結果、RTX 4070 SUPERはSuperposition benchmarkをのぞくほとんどのテストでRTX 3090よりも高いスコアを記録しました。

◆nvidia-smiでGPU温度や消費電力をチェック

MSI KombustorのストレステストモードでGPU使用率を100%に保ちながらNVIDIA公式のGPU管理ツール「NVIDIA System Management Interface(nvidia-smi)」でGPU温度や消費電力を測定してみました。

RTX 4070 SUPERでの測定結果が以下。ファン回転速度は48%、GPU温度は76度、消費電力は218Wでした。



一方で、RTX 3090のファン回転速度は78%、GPU温度は75度、消費電力は343Wでした。つまり、RTX 4070 SUPERはRTX 3090よりも低い消費電力で同等以上の処理性能を発揮できるということです。



◆ファンの回転による騒音をチェック

RTX 4070 SUPERは、アイドル時はファンの回転が停止し、グラフィックボードのファン由来の騒音は皆無です。



高負荷時のファン由来の騒音を測定するべく、PCのケースを閉じた状態でMSI KombustorのストレステストモードでGPU使用率を100%に保ち、ファンを回転させました。



GPU使用率100%の状態で5分経過してからケースのカバーを外して騒音を測定したところ、グラフィックボードの排気孔から10cmの位置の騒音は53.5dBAでした。



ちなみに、ケースファンから数cmの位置の騒音は52.0dBA。RTX 4070 SUPER由来の騒音は他のファン由来の騒音と同じぐらいなので、PCケースのカバーを外している場合でもグラフィックボード由来の騒音が気になることはありません。



◆赤外線サーモグラフィーで高負荷時の温度をチェック

PCケースのカバーを閉じてGPU使用率100%の状態を5分間保った後に、カバーを取り外してグラフィックボードの温度を赤外線サーモグラフィーで測定してみました。



排気孔の温度は63.3度。



GeForce RTX 4090で融解問題が発生していた部位の温度は72.4度。



バックパネルの温度は63.0度。



ファン部分の温度は60.3度でした。



◆「GeForce RTX 4070 SUPER」でレビューして欲しい点を教えて!

「こうするとどうなるかやってみて!」「こういうことできる?」「こんな時どうなる?」など実際に使うからこそ試して欲しいポイントを以下のリンク先から教えてください〜。他の誰かと内容が重なってもOK、むしろ多ければ多いほど「やはりこういう点が気になるのだな〜」というのがわかるので助かるのです。そして次のレビュー記事作成に反映されてお役立ち!

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