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 トレーニングキャンプの時期というのは、非常に残念なことではあるのだが、同時に不正操作が横行する時期という言い方もできる。各クラブがシーズンの後半戦に準備を進めるなかで、今回もまたいくつかの不正疑惑が浮上しているところだ。

 その1つはオーストリアのラピド・ウィーンと、チェコの1.FCスロヴァッコによる練習試合である。先週木曜にトルコのベレクにて行われたこの試合はPKが多発しており、複数の協会やブックメーカーに代わって市場の異常性を分析するサービスプロバイダー『Sportradar』のアンドレアス・クラニッチ氏がkickerに語ったところによると、「我々の分析によればこの試合、極めて高い確率で操作がなされたとみられ、特に審判員が極めて疑わしい行動をとったともみています」と説明。

 こういったトレーニングキャンプにおけるテストマッチでは、こういった操作を試みる者が直接審判にプレッシャーをかけていったり、あるいは審判を適当な人物に入れ替えたりすることも珍しくはなく、また審判がホテルに監禁されてのすり替えさえ発生しうるのだ。ちなみに同じくトルコのベレクにて行われた、オーストリア1部SCRアルタハとハンガリーのスパルタカスFC試合もまた、PKやり直しを含む疑惑の判定によって、あわや中止という事態に追い込まれているところ。

 そのためこれを受けてオーストリアの選手たちは、国内のサッカー協会などにこの異常を報告。これから調査が開始される可能性は決して否定はできないだろう。さらに土曜日に行われたハイドゥク・スプリトとスラスク・ブレスラウ戦においても、2つの疑わしい場面が見受けられ八百長疑惑の目が向けられており、ただこちらの開催地はトルコではなくクロアチアの小さな町、イストリア地方のウマグで行われていた。