1月15日放送の「L is B presents 現場DX研究所」は、先週に続き、株式会社IHI 常務執行役員 高度情報マネジメント統括本部長の小宮義則さんをお迎えし、インフラ分野のDXについて詳しくお話いただいた。

松井佐祐里アナ「顧客向けのDXで重要なことは何ですか?」

株式会社IHI 常務執行役員 高度情報マネジメント統括本部長・小宮義則氏「お客様の本当に考えていることをつかむことです」

L is B代表・横井太輔氏「詳しく教えてください」

小宮「社会課題とお客様価値を意識するというのが、顧客向けのDXの基本になるべきだと思います。そのためには、視座を上げないといけないわけです。それで出てくるのが外横縦と繋がり対話するという話になるわけです。」

横井「外というのは?」

小宮「IHIグループの外側です。もちろんお取引先は外になるわけですけれども、お取引先ってのは基本的に発注する人なので、そうではなくて例えば学会、同業他社、作業他社の人、地域コミュニティ。違った考え方をするためにはやっぱり外側の人とお付き合いしないといけない」

横井「外の情報大事ですよね」

松井「インフラ分野におけるDXの取り組みも教えてください」

小宮「その1つに橋梁マネジメントサポートシステム(BMSS:Bridge Management Support System)というのがあります。今公共事業費がどんどん削られた結果、日本の各地域に壊れかかった危ない橋が山のように出てきています。それをどこから直したらいいかわからないわけです。それで、橋の電子カルテを作ってしまう、フォーマットを各地方公共団体に安い値段で配布をして、危なそうなところを全部記入してもらう。そうすると今度はそこにうちの部隊が行って、ドローンなどを飛ばして、ひびが入ってるところを画像で撮影して、AIか何かを使って分析をする。危ないところは早く直した方がいいですねとか、もうちょっと持ちますねとかいうことをやっています。このカルテがしっかりできて、危ないところから直すことができるようになると、公共事業が非常に有効に使われる」

横井「何となく橋は見た目で決まりきったフォーマットがなくて、何となくこれはこの頃建設されたからまだ大丈夫じゃないかみたいなアナログなところを、BMSSはデジタル化して、カルテにして優先順位をつけて直していくと。素晴らしいです」