順天堂大学。山下り6区の重責を担うのは、2年生の氷見哲太選手。順天堂には昨年6区を経験した選手は残っているのだが、未経験者が堂々のエントリーを果たした。
この氷見選手。なんとレース当日1月3日が誕生日、しかもこの日二十歳を迎える記念の日に箱根の山を駆け下る。
「前回も6区を走る可能性はあったんですが、12月に調子が上がらず最後にメンバー落ち。今回こそは」と腕を撫す。

陸上競技を始めたのは中学2年。そこから毎年自分の誕生日に箱根駅伝を見てきた。
「誕生日に箱根駅伝を走りたいなという思いはそのころからありました」

「前回優勝の駒澤大学の6区伊藤蒼唯君は区間賞をとった。彼は同学年。絶対に負けたくない。最低でも58分30秒、欲を言えば57分台を出したい」
2年生が6区を57分台で走ったことは過去に一度もない。強気だ。

この氷見選手。実は3000m障害にも取り組む。ということは同じチームに世界選手権6位入賞の三浦龍司先輩がいる。巨大すぎる背中を今はひたすら追いかける。

前回の1月2日は4区で石井一希先輩の給水係。翌日19歳の誕生日は寮で迎えた。
順調にいけば20歳の誕生日は箱根芦ノ湖復路のスタート地点で迎えることになる。しかし Happy Birthday は、タスキをつないだ後の小田原で。