阿部巨人 元阪神K・ケラー獲得 異例のライバル球団から第2弾補強の「本気度」「狙い」とは

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阿部新監督がどうチームをまとめあげるのかも注目となる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 巨人球団は12月26日、今季まで阪神でプレーした中継ぎ右腕のカイル・ケラー投手を獲得したと発表した。

 K・ケラーは今季27試合に登板、防御率・1・71と安定した成績を残した。8月に自身の家族の事情で急遽、帰国。そのまま再来日は叶わず、オフに阪神を退団していた。

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 最速157キロの直球と縦に大きく割れるカーブ、スプリット、カットボールなどを操る。またケラーといえば来日初年度の2022シーズンで開幕から2試合続けてセーブ失敗したシーンも印象に残るが、同年も夏場に17試合連続無失点と持ち直していた。

 巨人にとっては現役ドラフトの馬場皐輔投手に続く、異例ともいえるライバル球団からの第2弾補強。背景には相当な危機感も感じられる。

 今季のチーム救援防御率はリーグワーストの3・81。2年連続4位と近年はBクラスに沈むチームの最大の課題とされている。

 右上肢のコンディション不良でシーズン途中離脱となった絶対守護神の大勢も来季万全な状態で9回のマウンドに戻れればいいが、計算が狂うようであれば、またやりくりに苦しむ。その点ケラーは守護神としての実績もある。選択肢も広がる補強となった。

 チームではすでにオフに入ってから交換トレードでソフトバンクから泉圭輔投手、高橋礼投手を獲得。オリックスからも金銭トレードで近藤大亮投手を獲得、現役ドラフトの馬場など、オフの一連の動きからは投手陣再建、ブルペン構築への強い意志が見てとれる。

 来季は球団創設90周年の節目の年ともなる。阿部慎之助新監督の下、新たな顔ぶれがどんな躍動した姿を見せるのか。オフの補強をめぐる動きも引き続き、注目を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]