【日本ハム】V奪回への道しるべ セカンドレギュラーを奪うのはどの選手か

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奈良間はルーキーながらパンチ力ある打撃で存在感を示した(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 2年連続リーグ最下位に沈んだ日本ハム。2016年にリーグ優勝、日本一を達成して以降、近年は5年連続Bクラスと低迷が続いている。

 その一方で、このオフは来季の戦力アップに向けて積極的に動いており、FA権を取得した加藤貴之投手への超大型契約をはじめ、オリックスからFA権行使した山粼福也投手の獲得、さらには助っ人外国人として、パトリック・マーフィー投手(ツインズ傘下3A)の加入も決定しているなど、怒涛の補強ラッシュが続いている。

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 一方で、各ポジションではし烈なレギュラー争いがくり広げられている。今回は、セカンドのポジション争いについてみてみたい。

 今シーズン、セカンドで最も多くスタメン出場したのは、昨年のドラフト3位指名を受けチームに入団した加藤豪将内野手だ。13年ドラフト2巡目でヤンキースに入団した加藤豪の入団は逆輸入選手と話題を集めた。

 そんな加藤豪は今季二塁手としてチームトップの31試合にスタメン出場。アメリカでプレーをしていた2021年には138試合エラー無しという記録ももつなど、守備には安定感をもつ。

 一方で、打撃面では怪我の影響もあり、62試合で打率.210、6本塁打16打点と苦しい結果に。

 既に来季の契約延長も決まっているだけに、万全な状態でセカンドレギュラーの地位確立を期待したい。

 加藤豪に続き、20試合で同ポジションのスタメン出場を果たしたのが、石井一成内野手だ。今季はオープン戦から打撃が好調だったこともあり、二塁手として開幕スタメンを勝ちとった。

 だが期待されていた矢先、故障のため登録抹消に。その後、シーズン半ばに戦線復帰を果たしたものの、不調やライバルたちの台頭により、出場機会には恵まれず、キャリアワーストの36試合出場でシーズンを終える形となった。

 立場的にも、チームの先頭に立って後輩たちを引っ張る存在にもなってくるだけに、来季は後輩たちに負けじと、レギュラー獲得を目指して欲しい。

 そして、若手では奈良間大己内野手への期待も大きい。

 今季はルーキーながら65試合に出場し、うちセカンドでは15試合に先発出場を果たした。

 持ち味である華麗な守備に加え、プロ初安打が初ホームランなど、パンチ力のある打撃も見逃せない、ルーキーながらも存在感を放った。

 このオフには広島・田中広輔、ロッテ・中村奨吾らゴールデン・グラブ受賞歴を持つ選手と自主トレを行うことも明かしており、来季は守備面でもさらなる磨きをかけレギュラー定着が期待される。

 また本拠地エスコンフィールドは天然芝により、守備の難易度が上がっており、チーム全体として失策数の多さも話題となった。技術習得のために秋季キャンプも本拠地で行われたとあって、セカンドの定位置確保のためにはまず、堅実な守備力が必須とも言える。

 投打の戦力は整ってきただけに、いかにミスを減らせるかが上位浮上の条件ともなりそうだ。果たしてセカンドの定位置を確保するのはどの選手となるのか。それぞれの選手の奮起にも期待したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]