もはや日本球界復帰も視野? 無風状態が続くバウアーの去就に米記者から辛辣意見「誰も獲得を考えていないだろう」

写真拡大

DeNAで異彩を放ったバウアー。その実力に衰えなど見えないが……。(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 日本球界で異彩を放った大物助っ人の去就は、いまだ“無風状態”だ。今オフにDeNAとの単年契約が満了となったトレバー・バウアーである。

 現球界においても屈指の実力と知名度を誇る怪腕だ。今年3月にDeNAに電撃的に加入してからも、偉才ぶりは健在だった。1年目ながら19先発で2桁勝利(10勝)を記録。故障の影響から離脱する時期もあったが、防御率2.76、WHIP1.15、QS率78.95%と軒並みハイスタッツをマーク。異例の中4日でローテーションを回るなどタフさもアピールし、Aクラスに入ったチームの躍進を支えた。

【動画】バウアーが相手打線をねじ伏せた奪三振シーンをチェック

 シーズン終了後に「優勝を狙えないチームだとワクワクしない」と語って帰国の途に就いたバウアー。ほどなくしてバウアーの代理人がメジャーの複数球団と面談を行っているとX(旧ツイッター)上で公表し、母国復帰が有力視されてきた。

 ただ、米球界ではバウアー獲得に消極的な声が目立っている。現地時間12月5日には元メジャーリーガーたちが出演するYouTubeチャンネル『Foul Territory』に出演した米紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール記者は、「ウインターミーティングの会場でバウアーのメジャーリーグ復帰の話題は出ているか?」と問われ、「ノーだ」とキッパリ。そして、球界関係者たちの声をまとめている。

「正直に言えば、彼はもうアンタッチャブルになっていると思う。私はひそひそ話すらも聞かない。誰も(獲得を)考えていないだろう」

 20年にサイ・ヤング賞も獲得し、メジャーリーグでの実力の折り紙付き。しかし、バウアーがここまで敬遠される理由は、彼自身の素行にあると見られている。

 すでに当該女性とは和解が成立しているものの、バウアーは2021年にDV禁止規定違反に抵触。メジャーリーグ機構から324試合の長期の出場停止処分(その後、処分は194試合に短縮)を受けている。以来、彼の素行を問題視する球団が少なくないようだ。

 もっとも、メジャーリーグの移籍市場は、“目玉”とされる大物選手たちから順繰りに契約が決まっていくのが通例だ。ゆえに大谷翔平やブレイク・スネル、山本由伸ら今オフの人気銘柄に動きがないうちは、バウアーの交渉も停滞している可能性は大いにある。

 とはいえ、このまま“無風状態”が続けば、本人が愛着を示した日本でのプレー継続もありえるか。実際、ニューヨークの大衆紙『New York Post』のジョン・ヘイマン記者はDeNAからの継続的な関心を伝えている。

 はたして、バウアーに救いの手を差し伸べる球団は表れるのか。“大物助っ人”だった男の去就に注目だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]