元阪神・高山俊 独立リーグからNPB復帰を目指す「追い風」「モデルケース」とは
16年には新人王にも輝いた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
阪神から戦力外通告を受け、注目を集めていた高山俊外野手が、来季からイースタン・リーグに新規参入するオイシックス新潟アルビレックスBCに入団することが決まったと、5日付の「デイリースポーツ」ほかスポーツ紙が報じている。
高山は今季がプロ8年目、日大三から明大を経て2015年のドラフト1位で阪神に入団するとルーキーイヤーは134試合に出場し、当時の球団新記録を更新する136安打をマーク、打率・275、8本塁打、65打点を記録して新人王に輝いた。
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一気にレギュラーへ駆け上がるとか期待されたが、2年目以降はプロの壁に苦しんだ。近年はチームの外野布陣は外国人選手や若手で伸び盛りな選手も増えてきており、激戦区。年々出場機会を減らしていった。
巻き返しを誓った2023シーズンは1軍出場なし。10月3日に阪神から戦力外通告を受けていた。
その後、11月に行われた12球団合同トライアウトでは5打数2安打2四球1盗塁と存在感を示していたが、このたび、独立リーグから再起を目指すことになった。
また橋上秀樹監督率いるオイシックス新潟アルビレックスBCは来季からイースタン・リーグへの新規参入が決まっている。通常の独立リーグの試合に加え、イースタン・リーグでNPBのファームチームと試合を行うことで、より自分の実力をアピールでき、各球団の編成担当の目に触れる機会も多くなる。NPB復帰を目指すとされる高山にとっては、この点も「追い風」となりそうだ。
また今ドラフトでは独立リーグ出身の選手が多く獲得されたことも話題を集めた。最近では20年オフに広島を戦力外になった投手、藤井皓哉が、21年に四国アイランドリーグPlusの高知ファイティングドッグスでプレー。同年先発として11勝をあげるなど頭角を現し、21年オフにソフトバンクと育成契約を結び、22年はオープン戦で結果を残し支配下登録を勝ち取り、開幕一軍の座をつかむと21試合連続無失点記録を作るなど、最終的に55試合に登板し、5勝1敗2セーブ、22ホールド、防御率1・12と圧倒的な成績を残し、見事、返り咲いたことも話題を呼んだ。
高山も早い段階からアピールを果たせれば、NPBへのスピード復帰も夢ではなさそうだ。
阪神から戦力外通告を受けた選手も続々と新天地が決まり、高山の去就が注目を集めていた。かつての新人王が再び輝きを取り戻せるか。引き続き、注目の存在となりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]