TM NETWORKのライブツアー16公演を全通したよ!

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【全力推し活日記10】TM NETWORKのツアーと同時に始まったこの連載も、もう10回目となりました。10回目のライブレポは、2023年最終公演となる11月29日、30日に行われた東京国際フォーラムです。※TM NETWORKとは、小室哲哉さん、宇都宮隆さん、木根尚登さんの3人組音楽ユニットです。

●2023年のツアーのセットリスト



 この連載を始める前は不安しかなかったのですが、とりあえず2023年のツアー16公演分のレポを書くことができてホッとしています。今回はネタバレを気にせず、最終公演だけでなく、全16公演の振り返りとなります。

 そのため長文になってしまうので、まず言いたいことを書きます!

・60歳オーバーの3人組のステージが超絶かっこいいぞ!!!古さや懐かしさはない!

・隠れTMファン、もっと出ておいでよ。実は男性の参戦率高し!

・2024年4月のアリーナツアーは、みんなで行こう!

 では、まずはセットリストから。

 MCもアンコールもないのがTM NETWORKのライブ。所要時間は1時間50分弱。

『TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days 〜DEVOTION〜 セットリスト』

Opening 〜Avant〜

1 Whatever Comes

2 Mission to Go

3 君の空を見ている

4 Show my music beat ※未発表曲

5 Fool on the Planet

6 Still Love Her

7 TIMEMACHINE

8 Come On Everybody

9 ACTION

10 TIME TO COUNT DOWN

11 DEVOTION

12 〜小室哲哉 キーボードソロ

13 Angie

14 THE POINT OF LOVERS' NIGHT

15 Children of New Century

16 GET WILD

Ending 〜intelligence Days〜

 全公演、基本的に変更はありませんが、公演を重ねる中でバージョンアップされた曲が二つありました。

★「Show my music beat」

 初日(府中)と2公演目(仙台初日)までは、木根さんがAメロ→Bメロ→サビを歌い、その後に小室さんがAメロ→Bメロ→サビを、それぞれで歌うという構成でしたが、3公演目(仙台2日目)からはCメロなどが加わり、最後はお二人が一緒に歌うという構成に変更されました。

★「Angie」

 この曲は劇場版シティーハンター「天使の涙」の重要なシーンのために作られた曲です。そのため”初めて”はぜひ映画とともに聞いてほしいという小室さんの思いから、映画公開前日の公演だった初日(府中)だけ演奏されていません。そのくらい思い入れがある曲ということです。

 2〜7公演目までは小室さんのキーボードソロからの流れでインスト曲として演奏されていましたが、8公演目(名古屋初日)からはなんと宇都宮さんが登場し歌うようになりました。それも階段に腰掛けてハンドマイクでの歌唱。LEDスクリーンに映し出される映像もシティーハンターと同じ工場地帯。主人公の冴羽リョウと宇都宮さんのかっこよさが重なり、みんな宇都宮さんの沼に落ちます。

 ツアーが始まる前から、シティーハンターとのシンクロについて語っていた小室さん。なんと16曲中、1、3、11、13、16の5曲が映画で流れ、曲順も一緒。またシティーハンターのキャストのシルエットが映し出される演出もあり、ここまでシティーハンターに寄せてくるとは、とても驚きました!

●全16公演を観た私の個人的な感想



 さあ、ここからは個人的感想を徒然なるままに書いていくので大変読みづらいと思いますが、最後までお付き合いいただけたらうれしいです。

 まずはセットリストについて。ツアーの前にリリースされたアルバム「DEVOTION」からの選曲、シティーハンターからの選曲と考えると、概ね納得のセットリストでした。比較的おとなしめの前半、盛り上がる後半といった構成でした。

 驚いたのは、レアな「Mission to Go」が選曲されたことと、いつもなら終盤で演奏される「Fool on the Planet」が中盤で出てきたことです。今回は定番の盛り上げ曲「Self Control」や「Be together」はなく、その大役を「DEVOTION」が担った感じでした。どの会場も「DEVOTION」はめっちゃ盛り上がっていたのでこれからの成長が楽しみな曲です。

●ゴリゴリのアレンジは、最高にかっこいい!



 TM NETWORKのライブの醍醐味は、”かっこいいアレンジ”。昔の曲であっても”今”のアレンジが加わり、私たちFANKS(TM NETWORKのファンの名称)に進化を突き付けてきます。

 今回一番アレンジされていたのが、「Come On Everybody」。出だしは「KISS YOU」という曲で始まるのですが、徐々に音が重ねられながら、歌い出したら「Come On Everybody」になっているという、いわゆるマッシュアップと呼ばれる技法で、徐々に高まっていくリズムと、左右のスピーカーを往復するように振られる音にFANSKのテンションもアゲアゲになります。あとこの曲に入る前に演奏される合間の曲(インターバル)がかっこよくて「小室哲哉、神!」と言いたくなるほど私たちを高揚させてくれます。

 ただ、このゴリゴリアレンジに宇都宮さんはかなり苦労しているようで、歌い出しのタイミングや歌詞が完璧にきまらず、成功したのはなんと11公演目(熊本)。成功してよかったぁ。毎公演「今日こそは!頑張れ!」という気持ちで応援していました。

 ちなみにFANKSは、ステージでやらかしちゃうことを「ファンサ(=ファンサ―ビス)」と呼びます。なぜ「ファンサ」なのかと言うと、歌詞の間違え等があった場合、普段なかなかお目にかかれないメンバーの照れた表情が見られるからです。不謹慎ではありますが「ファンサ」が大好物だったりします。ふふふ。

 そして、この曲は歌以外にも見せ場があります。それは曲の始まりと終わりにある宇都宮さんの如意棒タイム。

 2〜3m程の蛍光管のような光る棒を振り回す時間です。曲の始まりは宇都宮さんの如意棒の動きと背後のLEDの動きが連動しているので、宇都宮さんが会場全体の光を操っている感じで、「うぉーーー」となるのですが、曲の終わりはスポットライトを浴びた宇都宮さんが、静まり返ったステージで赤く光った如意棒を八の字に振り回している姿を見守る…ただ見守る…手拍子?拍手?歓声?どう反応していいのかいつも戸惑っていたのですが、10公演目(福岡)からは効果音が加わり、14公演目(倉敷)からはさらに動きも増え、千秋楽では歓声が上がるかっこよさに仕上がっていました。

●FANKSにおくる未発表曲



 「え?この曲何?初めて聞くよね。」 初日(府中)で「Show my music beat」が演奏された時、隣の友人と交わした会話です。

 宇都宮さんが「Kine Naoto、Komuro Tetsuya、for the FANKS!」と紹介して始まるこの曲は、フォーク調の未発表曲。木根さんと小室さんの歌声が手拍子に包まれた会場に温かく響く2人のほっこっりタイムです。

 小室さんがコロナ禍の自分の気持ちを歌ったこの曲。聞き取った歌詞を文字に起こしたら、ウルっとなったので、その一部を紹介します。

〜未発表曲 『Show my music beat』 (作詞・作曲 小室哲哉)の歌詞より〜

”静かすぎたあの夏に 僕らは君につぶやいた

必ずきっとこの場所に ギターを抱えて戻るよと”

”喧騒が消えた夏 僕らは君にささやいた

必ずきっとこの街※1の ピアノの前に座るよと”

”時空を飛びかうスーパーマンではないから

音を奏でて何かを伝えるためかな”

”一人じゃ何もできない

そんな僕らを君は待ってくれていた”

”Let's you know show my music beat

Let's you know show my heart beat”

 ※1:当初は”街”ではなく、”部屋”、”場所”と歌っていましたが、12公演目(札幌)からその土地の名前を歌うようになりました。

 こんなこと言われたら、一生FANKSです!と宣言しちゃいますね。

●木根さんのかっこいいギター



 すごいんですよ!木根さんのエレキギター!もうエアギターなんて言わせませんよ!

※補足:木根さんのエアギター事件

 2016年「しくじり先生 俺みたいになるな!!」というテレビ番組に木根さんが出演された際、実は弾けるフリをしていただけで"エアギタリスト"だったと告白しネットで大反響。アコースティックギターは弾けるんですよ!エレキギターにそこまで興味がなかっただけなんですっ!このちょっとしたウケ狙いが大きな話題となりました。

 今回、「Whatever Comes」、「TIME TO COUNT DOWN」、「DEVOTION」、めちゃめちゃエレキギターを弾いています。それもちょーーかっこいい!特に「DEVOTION」はギターの音だけ抜き出して聴きたいくらい好きです。10公演目(福岡)からは一瞬だけどセンターで演奏するキメキメな木根さんが見られるようになりました。

 3公演目(仙台2日目)の「Whatever Comes」では出だしでかなりの「ファンサ」がありましたが、やはり2022年のホールツアーに続いて3人だけのステージということもあり、めちゃ頑張っている木根さんを感じることができました。

●宇都宮さんは終始ニコニコ



 宇都宮さんっていつもステージでこんなにニコニコしていましたっけ?と思うくらい今回のツアーは笑顔の印象が強い!木根さんを見て笑顔、小室さんを見て笑顔。スポットライトがあたっていない時でも笑顔。そりゃ見ているこっちも笑顔にしかなりませんよ!そして本当にセンターがよく似合う。単に歌がうまく安定しているというだけではなく、身のこなし?所作の一つ一つに、いちいちかっこいいと思わせるTM NETWORKのフロントマン。ずっと見ていたい。いくつになっても真ん中で歌い続けてほしいです。

●やはり最後はこの曲「GET WILD」



 FANKSのボルテージを最高潮にさせたのは最後を飾った「GET WILD」。特に12公演目(札幌)からはあのショルダーキーボードが登場し(この興奮は【全力推し活日記8】で書いていますのでご参照ください)、小室さん、木根さんが左右の花道で、宇都宮さんが中央で観客を煽るもんだから、もうどこを見たらいいのか。眼が三つほしい!手を振り上げ、ジャンプして全開で盛り上がるFANSK達。「めっちゃ楽しかったー!最高だったー!」という顔でみなさん会場を後にします。

 でしょ、でしょ、私の推し最高でしょ!ライブっていいでしょ!

 

 それぞれのソロ活動ももちろん良いけど、やっぱりTM NETWORKっていう母船、かっこいいでしょ!

 そうそう、「GET WILD」に入る直前の小室さんの力強い演奏とともに、演出としてドカーーンと何発もの炎が上がるのですが、なんと6公演目(宇都宮)ではそれに反応した火災報知器が鳴り響くというハプニングがありました。最初は「あれ?これはブザー音?演出進化した?」と思ったのですが、どうやらリアルだったようです。

●もう一度観たい!はやく映像化を!



 千秋楽の16公演目(東京2日目)は大型カメラが入っていました。会場入り口にはWOWOWさんからのお花があったので、たぶんこのライブが放送されるはず。とにかく、公演の度にバージョンアップしていると思われる映像とライティングもしっかり見たいので、WOWOWさん、なにかとお忙しい時期かと思いますが、いっそ年末年始枠での放送をお願いします!

 なおどこの会場もカメラを見かけたので、ぜひ「ファンサ名場面特集」やオフショットなど、お宝映像のBlu-ray化も期待しております!

●ファンからのお花



 「FANKS有志一同」と書かれた素敵なお花が9会場すべてに飾られていました。すごく労力がかかっていると想像できるだけに、企画されている方々、もちろん賛同されている方々の深いTM愛を感じます!ロビーにお花があるとやっぱり華やぎますよね。毎回楽しませて頂きました!ありがとうございます。

●2024年のTM NETWORK まだまだ続く40周年イヤー



 2024年1月18日から『TM NETWORK 40th FANKS intelligence Days 〜STAND 3 FINAL〜』ツアー(全国7会場9公演)がスタートします。そう、たった1か月半後です。メンバーもスタッフもファンも息つく暇はありません。

 小室さんは「ターンオーバー(ガラッとひっくり返す)」と言っていますので、次はどんな新しいTM NETWORKを魅せてくれるのか楽しみです。

 さらに4月にはアリーナツアーも開催!?

 今回の最終公演で流れた映像には伏線がいっぱい。次のアリーナツアーの時期と会場のヒントとなる数字が織り込まれており、終演後にはFANKSさん達がSNSでいろいろな見解をアップして盛り上がってます。TM NETWORKもFANKSもみんな謎解きが大好きなんです。

 (大声で)『そこのTM NETWORKのことがちょっと気になっている方ーー!』

 詳細な発表はまだですが、今までのホールツアーより座席数が多いアリーナツアーのチケットは入手しやすいはず!一人でも多くの人に、令和のかっこいいTM NETWORKを観ていただきたい!ここまで読んでくれたそこのあなた!ぜひ4月のアリーナツアーに参加しませんか?ぜひ一緒に盛り上がりましょう!

 〜ライブの参加を迷う時は TAMAの母船にみんな乗り出して行こう セルフコントロール♪〜

 ということで、私の全力推し活日記はまだまだ続きそうです。可能なかぎり…いや不可能なことでも可能に変える気持ちで40周年のアニバーサリーイヤーを追っかけていきます。

●最後に



 “1988 君はここにいる…、1999 君はどこにいる…”

 これは1987年にリリースされた「Children of New Century」の歌詞です。今回のライブで宇都宮さんは1999を2029と言い換えて歌っています。2029年はTM NETWORKの45周年の年。2029年、TM NETWORKが活動していることを信じて、私はもちろん「(TMと)同じ場所にいます!」と答えます。(フリーライター:まるたに しず)

まるたに しず

都内近郊在住。パソコン周辺機器メーカーで20年以上、広報PR業務に従事。現在「いつまでもいると思うな、“推し”と“親”」をモットーに自分らしく毎日を過ごしています。趣味は、ライブ観賞とスノーボード。最近ダイエットのためキックボクシングを始めました。(Xアカウント:@marutani1974)