阿部巨人 投手陣強化以外にも注目される外野手争い 「陰のキーマン」とは

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松原は育成の星として注目を集めた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 巨人が阿部慎之助新監督体制になってから、積極的に動いている。

 11月18日はオリックスからFA権を行使した山崎福也投手と初交渉。今季キャリアハイの11勝をあげ、日本シリーズにも先発した経験豊富な左腕との交渉に阿部監督も同席。熱いラブコールを送ったと伝えられている。

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 2年連続Bクラスと低迷したチームにおいては今季リーグ5位に終わったチーム防御率をふまえて投手陣整備が喫緊の課題とされる。

 またV奪回を目指すチームにおいては活発な外野手争いもチーム浮上の大事なポイントとなりそうだ。今季中堅はルイス・ブリンソンが最多の73試合に出場したが、ブリンソンは攻守においてミスが多かったこともクローズアップされた。

 今季は外野手に関してシーズン通して安定した力を発揮できた選手は少なかったとあって、V奪回を目指す来季に向けて、指揮官も外野ポジションに関してはレギュラー白紙を打ちだすなど、ナイン間の競争意識の高まりを求めている。

 そんな中、飛躍が期待される外野手といえば、来季がプロ3年目となる岡田悠希もいる。今季は26試合に出場、プロ初本塁打も放ったが、打率・167、2打点とレギュラー定着には至らず。安定した打撃と長打力が課題とされる。

 同じくドラフト2位ルーキーの萩尾匡也も潜在能力の高さは認められている。1年目の今季は11試合の出場で打率・063と一軍の壁に阻まれた。二軍ではチームトップの打率・283をマークしたこともあり、勝負の2年目で一軍レベルに適応できるかが注目となる。チームでは手薄な右打者という点も有利に働きそうだ。

 また現役ドラフト組、今春のオープン戦で結果を残し、「1番・左翼」で開幕スタメンを飾ったことも話題を呼んだオコエ瑠偉も注目の存在となりそうだ。巨人移籍1年目の今季は41試合に出場し、打率・235、2本塁打、6打点。プロ9年目となる来季、外野の一角を勝ち取れるか。

 また巻き返しが期される存在といえば、松原聖弥も見逃せない。育成出身、2021年は135試合に出場し、打率・274、12本塁打、37打点、15盗塁をマークと頭角を現した。一時は亀井善行氏(現一軍外野守備走塁コーチ)が着けていた背番号「9」を託されるなど、首脳陣も認める天性の打撃センスでレギュラー定着が期待されるも2022シーズンは出場50試合、今季は21試合とさらに出場機会を減らした。

 課題の打撃が改善できれば、安定した守備力に加え、足も使えるとあって1、2番打者への定着も期待できそうだ。

 外野手争いにおいてはほかにも長野久義、丸佳浩、梶谷隆幸など勝負強く、経験豊富なベテラン勢も控える。

 激しいチーム内競争が起これば、それだけチーム力底上げにつながるとあって、今後も大事な強化ポイントとして各選手の動向含め、注目が高まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]