阿部巨人 いよいよFA参戦 山崎福也獲りで注目される「歴代のFA交渉」「条件面」とは

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阿部監督のメッセージにも注目が高まる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 オリックスから国内FA権を行使した山崎福也投手をめぐって大争奪戦がくり広げられている。

 これまで報じられていたヤクルト、DeNA、ソフトバンク、日本ハム、古巣のオリックスに加え、巨人も参戦することが判明。

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 阿部慎之助監督にとっては新監督としてドラフトに続く、大仕事とあってどのような形で交渉に臨むのかも注目を集める。

 また巨人監督とFAの歴史といえば長嶋茂雄監督(現終身名誉監督)時代がよく知られている。チームを支えた槙原寛己氏がFA権を取得した1993年には背番号と同じく17本のバラを携えて、交渉。見事、残留に結び付けたとされる。

 99年には広島からFAで強打のスラッガー、江藤智氏を獲得。この交渉の際には長嶋監督の背番号「33」を譲り渡したことも話題を呼んだ。同年にはダイエーで活躍していた球界屈指の左腕、工藤公康氏もFAで獲得している。

 原辰徳監督時代に移ってからも近年で注目を集めたFA交渉といえば、広島の中心選手であった丸佳浩外野手を獲得した際のエピソードだ。2018年オフに自身が出馬したFA交渉でチームへの必要性を熱く訴えた。さらに現役時代に背負った「8」の背番号を譲り渡し口説き落としたとあって、入団会見の際には「オーダーを組むのが非常に楽しみ」と丸加入に期待の言葉を寄せていた。

 このようにFA交渉においては、往々にして監督の熱意あふれる姿勢がクローズアップされることも多い。果たして阿部新監督が山崎福に対して、どんな情熱あふれるメッセージを届けるかも注目となりそうだ。

 また金銭面、年数も大事なキーポイントとなる。山崎福への交渉をすでに終えたヤクルト、DeNAとも複数年を提示し、「4年8億円」が基本線になっていると見られる。まだ交渉を行っていない球団の中には、金銭面では大分余裕があるとされるソフトバンクも残っている。巨人が提示する条件、またどの球団がプライスリーダーとなるかによって今後のFA交渉の行方も変化していくだけに、推移が注目される。

 巨人ではオフに入ってすでに2件のトレードをまとめるなど補強に積極的な姿勢を見せている。チームにとっても左の先発投手は大事な補強ポイントとなるだけに、経験豊富で安定した力が見込まれる山崎福は何としても欲しいところ。

 大金星を射止められるか。注目の交渉となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]