広告配信サービス「Google Adsense」が2024年初頭に、従来のクリック単価(CPC)型からインプレッション単価(CPM)型に切り替わる予定であることが明らかになりました。

Updates to how publishers monetize with AdSense

https://blog.google/products/adsense/evolving-how-publishers-monetize-with-adsense/



Google AdSense moving to per-impression payments in 2024

https://9to5google.com/2023/11/02/google-adsense-payments-2024/



Google AdsenseはGoogleが2003年から展開している広告配信サービスで、パブリッシャーには年間数十億ドル(数千億円)が支払われています。

その支払いの算定の基準となるのは、当該広告のクリック回数でした。この方式で出される広告はクリック課金型(Pay Per Click:PPC)広告と呼ばれます。

しかしGoogleはこの仕組みを2024年初頭から、当該広告が表示された回数を基準にするインプレッション課金型広告(Pay Per Impression:PPI)へ切り替えることを明らかにしました。

Googleは、バナー広告やボックス広告といった「ディスプレイ広告」においてはインプレッションによる課金が業界標準であると述べた上で、この変更によってサイト運営者がウェブサイト上に表示できる広告の数や種類への影響は出ないと説明しています。

また、同時にAdsenseの収益分配について、これまでは1回の決済で処理していたものを、バイサイド(広告出稿側)とセルサイド(広告スペース提供側)で別々のレートに分割して処理するように変更。Adsenseで広告を表示したとき、Googleのバイサイドプラットフォームかサードパーティーのバイサイドプラットフォームかに関係なく、サイト運営者が収益の80%を受け取れるようにしたとのこと。

この変更に対してパブリッシャー側からのアクションは必要としないとGoogleは述べています。

なお、ソーシャルニュースサイトのHacker Newsでは、デジタル広告に13年携わっているというGoRudy氏が、そもそも大規模パブリッシャーはGoogleの広告管理プラットフォームであるGoogle AdManagerでGoogle Ad Exchangeを使用し、以前からCPMで広告を運用していると指摘。CPCのGoogle Adsenseを使用してきたのは小規模なサイトだけであり、クリックスルー率が低下しているため、CPCから効果的なCPMに切り替えざるを得なくなったのではないかと述べています。

Google's premium ad network for professional publishers is AdX which is run via ... | Hacker News

https://news.ycombinator.com/item?id=38119412