いつ、誰が、どのようにコンテンツを作成したのかといった情報をのせたメタデータを撮影時に自動で付与できるカメラ「M11-P」をライカが発表しました。AdobeやMicrosoftが標準化を目指して推進している真正性担保のための仕組み「コンテンツクレデンシャル」を取り入れたカメラはM11-Pが初めてです。

Discover - Leica M11-P | Leica Camera JP

https://leica-camera.com/ja-JP/photography/cameras/m/m11-p-black

ライカ、撮影時に真正性を担保する世界初「コンテンツクレデンシャル機能」内蔵カメラを販売開始

https://blog.adobe.com/jp/publish/2023/10/27/cc-leica-launches-worlds-first-camera-with-content-credentials-built-in-delivering-authenticity-at-the-point-of-capture

Leica M11-P Review: As Authenticated as They Come | PetaPixel

https://petapixel.com/2023/10/26/leica-m11-p-review-as-authenticated-as-they-come/

Nick Rains Explains - Leica Content Credentials in the M11-P - YouTube

ライカのM11-Pは、「M11」「M11モノクローム」に続くM11シリーズの3作目となる製品。スペック上は内蔵メモリーがM11の64GBから256GB(M11モノクロームと同等)になっていますが、いくつかの外観上の変更点を除けば、オリジナルのM11とほぼ同じカメラです。

最も大きな特徴は、「コンテンツクレデンシャル機能」を内蔵した世界初のカメラであるということ。M11-Pで写真を撮影すると、カメラのメーカーやモデル名、誰が、いつ、どのように撮影したかといった情報が画像データに付与されます。このデータは、コンテンツクレデンシャルを検証するページや、Leica FOTOSアプリで確認することができます。この動作はソフトウェアではなくハードウェアが処理するもので、M11-Pにはドイツ連邦印刷局のデジタル証明書を保存する独自のチップセットが搭載されているとのことです。



コンテンツクレデンシャルはコンテンツの真正性を担保するものであり、対応するアプリやソフトウェアでコンテンツを閲覧すると、そのコンテンツにまつわる情報を確認できるという仕組みになっています。コンテンツがそこかしこに流通しても元の情報を確かめられるとして、標準化団体のCoalition for Content Provenance and Authenticity(C2PA)がコンテンツクレデンシャルの普及に取り組んでいますが、メタデータがどこかで除去されてしまう可能性があるという問題も指摘されています。

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ライカはM11-Pについて「ストーリーテリングの信頼性を高めたい。そんな思いから生まれた」としており、発表に際し「画像の真正性を示すことができる技術をカメラに取り入れ、デジタルコンテンツの信頼性をここでもう一度高めるとともに、世界で起きる重大な出来事を記録するツールとしてのライカのカメラの信頼度を改めて向上させていくことにしました」とのメッセージを出しました。



ライカ「M11-P」は2023年10月28日発売予定で、価格は税込147万4000円です。

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