60代のクローゼット整理。探しものの時間を減らして、心をすっきり
余白があると、つい、あれこれ詰め込んでしまいがちなクローゼット。ライフオーガナイザーの田川瑞枝さんも、なんでも放り込める納戸のように、これまで使っていました。しかし、この先の生前整理を兼ねてスマートに使える場所に変身させることに。どんな改善をしたのか紹介します。
すっきりしたクローゼットを目指す
筆者の部屋のクローゼットは、ハンガーバーが2段になっているタイプ。奥行きが深く、ついあれこれ詰め込んでしまい納戸のようでした。
そこで生前整理を兼ねて、クローゼットの中身を整理することに。洋服が取り出しやすく、スペースを有効活用できて、見た目すっきりにしました。実際に行ったことを紹介していきましょう。
1.あいている場所にものを置かない
筆者には、クローゼットの床が見えると、ついものを置いてしまうクセがありました。これだと、奥のものが取り出しにくくなります。そのうえ、奥のハンガーにかけている服まで、すぐに取り出せないことに。
そこで、片づけにあたっては、自分のクセを理解し改善していくことにしました。奥のスペースを有効活用するためにも、手前にものを置かないと肝に命じます。
ついものを置いてしまうのは、置き場所が決まっていないから。まずはクローゼット内に、一つひとつに置き場所をつくり、そこにしまうことにしました。
また、仮置きではなく、指定席を決めてから、ものを家に入れることにしました。この仕組みにすることで、どこになにがあるか把握できて、探す時間がなくなります。すぐに取り出せるようになるのです。
2.すき間に詰め込まない
筆者にはもうひとつクセが。少しのすき間があると、ものを押し込んでしまうのです。
たとえば紙袋など厚みのないものは、壁と収納箱のすき間にはさんで、「片づけた気」になっていました。しかしこれでは、空気が流れにくくなり、湿気でカビてしまう原因にもなりかねません。
そこで、なるべくクローゼット内の壁との間に余白をつくるようにものを配置します。余計なものを手放して、風通しをよくすることで、家が傷みにくくなります。
衣替えのいらないクローゼットにする
季節の変わり目になると恒例になる衣類の入れ替え。毎年同じことを繰り返しているこの時間が、とてももったいないことに気づきました。
「まだ着られる」「傷んでいない」と思うと服の処分はなかなかできないものです。でも、数年たっていると、残念ながら今の自分に似合わなくなっている服もあります。
引き続き来年も着たい服だけを残して、残りは処分しました。
ちなみにわが家のクローゼットには、ちょっと使いにくい部分があります。折れ戸の裏の部分が、25cmほど死角になるのです。服が取り出しにくいのがネックでした。
そこで、ここに来年も着たい夏服を置くことにしました。次のシーズンまでアクセスすることはないので、死角になるは問題なし。デッドスペースにもならず、有効に使えます。
というわけで、整理が完了したわが家のクローゼット。扉をあけたら、目の前には今着る服だけがある状態になりました。
来年の夏には、ハンガーバーにかかっている夏服と冬服をスライドさせるだけ。服の総量が減ったことで、衣替えのいらないクローゼットになりました。
キャスターつきのワゴンであいた空間を有効活用
不要なものと着ない服がなくなったクローゼット。おかげで、たっぷりとした余白が生まれました。
とはいえ、このあいた床面にものをじか置きしてしまっては、元の木阿弥に。そこで、キャスターつきワゴンの居場所にすることにしました。
仕事の際に使うものを入れて、部屋の片隅においておいたワゴン。クローゼット内に収めて、その扉を閉めてしまえば、なんだか部屋が広くなったような気がします。
これは余談ですが。服を処分したら、服がかかっていないハンガーが、これだけ残りました。その幅は、約15cm。結構、場所取りですね。
服の入れ替えをきっかけにクローゼットの中まで片づけたら、探しものの時間も減り心もすっきりしました。