値上げラッシュで、悲鳴をあげるESSE読者が急増。教育費や老後資金に備えるために、悩める読者の家計表をファイナンシャルプランナー・畠中雅子さんが診断!

読者の家計チェック!「学費がかかるのに収入が減ってます」

ファイナンシャルプランナー・畠中さんが、ESSE読者の家計を診断! お悩み解決の方法を教えてくれました。

【写真】家族4人暮らし・大木さん(仮名)の家計収支

・悩める読者さん:大木 葵さん(仮名)

静岡県在住、49歳。夫50歳(会社員)、長女23歳、長男20歳の家族4人暮らし

「9年前、夫の会社が自主廃業し、収入が100万円以上激減。家計はやりくりで赤字はなんとか減らしましたが、長男の大学の学費があと2年分あり、さらにクルマの買い替え、家の外装修理も必要で不安でいっぱい」

●将来かかる特別支出は予算化しておく

地方住まいでクルマは必需品。60代までは夫婦で2台、70代になったら1台と考え、予算を貯蓄からとりおきを。夫婦のどちらがいつ使うか、カレンダーにメモしてお互いに融通するように。車両費はもちろん維持費も半減します。

●子どもが独立したら、最低でも月収の2割を貯蓄!

今は赤字を出さないことが最優先。学資負担が終わったら、月収の2割、ボーナスの半分は貯蓄を。子どもが就職後も同居するなら、生活費を家に入れさせること。子どもに責任が生まれますし、親も老後資金の減少を防げます。

●必要な保障をかけ捨てで確保して、保険料をカット

保険料合計が5万円と多いうえ、夫の保険の特約は8年後の更新でさらにアップ。かけたい保障を絞り、医療保険(日額5000円)、6大疾病保険(一時金200万円)、認知症保険(一時金500万円)、定期保険(死亡時1000万円)をかけ捨てで確保。保険料は約1万1000円減。

●畠中さん診断「保険の見直し&支出の予算化」

クルマの買い替えにかかった費用(クルマ購入費)を除けば、赤字額は毎月1万3600円。まず、月約5万円もかかっている保険を見直して。貯蓄性があって割高な保険をかけ捨て保険に替えれば、保険料は約1万1000円減に。収支はほぼトントンまで回復します。

来年、長男の大学4年の後期授業料の払い込みがすんだら、あらためてチェックを。夫が60歳まで8年間を老後準備のラストスパートと考え、収入の2割、ボーナスの半分は貯めてください。

同時に、今後〜老後の特別支出の予算をたてましょう。クルマの買い替えはあと2回は必要ですし、家の外装修理も100万円前後かかります。必要な支出を書き出して予算化しておけば、支出の膨張が防げて、貯蓄もなし崩しになりません。