寝室のクローゼットに夫婦の洋服を置くのをやめたら、暮らしがとても快適なった。そんなケースを、日刊住まいライターが自身の経験をもとに紹介。「身支度のたびに気を使わずにすむ」「入眠がスムーズに」「服をため込むという悪習慣がやめられた」…とメリットがいろいろありました。

洋服を衣装部屋で管理するように生活を見直す

現在40代で夫とふたり暮らしをしている筆者。8年ほど前に2階建ての建売住宅を購入しました。およその間取りは、以下のようになっています。

1階:LDK、洗面、浴室、和室
2階:仕事と趣味の部屋、寝室、衣装部屋

寝室の広さは6畳ほど。ここには、クローゼットとして利用できるような収納スペースもあります。

しかし現在、筆者はここにはあえて、洋服を置かない生活をしています。暮らしをより快適にするため、7年ほど前から、2階の6畳ほどの広さの一室を衣装部屋(ファミリークローゼット)のように使うようにしたのです。思惑どおり、これがとても快適!

なぜ、この方式にしたのか。また、このやり方のおかげで、どんな点が快適なのか、詳しく説明していきましょう。

 

起床時間が違う夫婦。気を使うことなく身支度したい

通勤する夫に対して、在宅で仕事をする筆者。そんなこともあって、平日の起床時間が夫婦で異なる日もあります。

ちなみに休日も、わりと起床時間が違うふたり。しかし現在は、寝室に洋服を置いていないので、気兼ねなく身支度ができます。

衣装部屋をつくる前は、どんなに静かに服を選んだつもりでも、音がしてしまうので、非常に気をつかっていました。収納扉の開閉音、ハンガーがなにかとぶつかる音…。相手を起こしてしまうのではと、互いに神経をつかっていたのです。

ですから身支度に集中ができません。急ぎの外出などは、とくにあわてたものでした。

ズムーズな身支度は、その日1日の仕事の効率や過ごし方にも影響するもの。自分の姿をしっかりと鏡でチェックし、忘れ物がないかしっかりと確認して外出できる今、とても快適です。

寝室から家具がなくなり、入眠がスムーズに

寝室に洋服を置いていたころは、備えつけの収納に入りきらない衣類を、置き家具を使って片づけていました。

もともと筆者は、眠りにつくためには、周りに余計なものがない方がいいという性質。いざ寝ようというとき、家具が意外と目障りでした。わずか6畳ほどの寝室ですから、窮屈な感じも…。

しかし、衣装部屋を使うようになって、置き家具が寝室からなくなるとすっきり。圧迫感もなくなりました。

寝室から視覚的なノイズが消えたら、入眠の際に「今、考えなくてもよいこと」に思いを巡らすことも減りました。結果的に、スムーズに眠れるようになった気がします。

 

洋服やアクセサリーが見つかりやすい

ここからは、わが家の衣装部屋について、紹介していきましょう。広さは6畳の洋間です。

部屋の一角をクローゼットのように使っています。寝室にあったタンスをここに置いて、筆者と夫の2人分の洋服とアクセサリーを収納。

ふたりとも、どちらかというとものを厳選して購入するタイプ。しかし、気に入った服を処分するのは得意ではありません。そんなわけで、どうしてもものが増えがちに。

しかし、一部屋にまとめて置くようになってからは、少し意識が変わりました。全体が見渡せるため、服の量を把握しやすいと感じるように。そのため、パラパラと持ち物を管理していたときより、「そろそろものを減らした方がいいかな?」と気づきが増えました。

結果、洋服の処分のハードルが以前より下がりました。整理整頓がしやすくなっています。

 

また、身だしなみの際に、必要なものも見つけやすいです。寝室にタンスを置いていたときは、アクセサリーを玄関に置いていて、ものを分散させていました。

 

ひと部屋にまとめたことで、トータルコーディネートしやすいようになりました。また、すぐに見渡せる環境にしたため、手持ちのアイテムが把握がしやすいです。「タンスの肥やし」も減りました。

しっかり使えるようになると、処分もしやすいもの。苦手だった服の管理も夫婦ともに、少しは上手にできるようになった気がします。