『スター・トレック』パトリック・スチュワート「シンゾン役トム・ハーディは全然打ち解けなかった」
人気SFドラマ『新スター・トレック』のジャン=リュック・ピカード艦長のその後を描く『スター・トレック:ピカード』(以下『ピカード』)。本シリーズでピカードを演じたパトリック・スチュワートが新しい回顧録「Making It So: A Memoir(原題)」の中で、2002年の映画『ネメシス/S.T.X』(以下『ネメシス』)についての率直な感想を語っている。米Varietyが報じている。
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もう2度と名前を聞くことがない人…?
4作目にして最後の『スター・トレック』シリーズの映画であるこの作品は、ジャン=リュック・ピカード艦長を演じたスチュワートにとって、最も印象に残らない作品のひとつとなった模様。
「2002年に公開された『ネメシス』は特に印象が弱い作品だった。エキサイティングなシーンはひとつもなかったし、悪役であるシンゾンを演じたのはロンドン出身の孤独で変わり者の青年だった。彼の名前はトム・ハーディだ」
トムは本作に出演当時、まだ有名ではなかった。「トムは撮影中、私たちの誰とも社交的なレベルで関わろうとしなかった。“おはよう”も“おやすみ”も言わなかった。トレイラーでずっと彼女と過ごしていたね。彼は決して敵対的ではなかったけど、親密な関係を築くことは難しかった。撮影を終えた夜、トムは特に祝うことも礼儀もなく、ただドアから出て行ったのがとても印象的だった。ドアが閉まるとき、私は(データ役の)ブレント・スパイナーと(ライカー役の)ジョナサン・フレイクスに静かにこう言った。“もう2度と名前を聞くことがない人が行ってしまった”と。だがトムは、当時の私の予想を大きく覆してくれた。それに対して非常に嬉しく思っているよ」
『ネメシス』はトムにとって3本目の映画だったが、パトリックや他のキャストと交わらないまま作品を終えた。しかしその後、『レイヤー・ケーキ』や『マリー・アンシオネット』などの脇役を経て、2010年の映画『インセプション』で国際的な知名度を大きく上げた。2012年公開『ダークナイト ライジング』では悪役ベインに抜擢され、近年は、『ヴェノム』シリーズで主演を務めるほか、『ピーキー・ブラインダーズ』『TABOO』に出演するなど多くの大ヒット映画やドラマで活躍している。(海外ドラマNAVI)