世界水泳福岡大会では結果が振るわず…萩野公介「生まれ変わるチャンスにしてほしい」
藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」（毎週土曜 10:00〜10:50）。9月2日（土）の放送は、競泳元日本代表の萩野公介（はぎの・こうすけ）さんをゲストに迎えて、お届けしました。
萩野さんは、1994年生まれ栃木県出身の29歳。17歳で初出場となった2012年ロンドンオリンピックでは、400m個人メドレーで銅メダルを獲得。2016年リオデジャネイロオリンピックでは、400m個人メドレーで日本人初の金メダルのほか、200m個人メドレーで銀メダル、4×200mフリーリレーで銅メダルを獲得しました。
◆パリ五輪に向けて競泳日本代表に必要なこと
藤木：今年7月に、2001年大会以来22年ぶりに福岡で開催された「世界水泳選手権2023福岡大会（以下：世界水泳）」ですが、日本勢は銅メダルが2個でした。結果としてはちょっと寂しい？
萩野：そうですね、寂しかったですね。しかも今回、日本記録の更新もなく、自己ベストが出た選手も4人だけ。全体で見ても10％ぐらいの選手しか自己ベストを出すことができなかったことは、我々も、もう1回（練習方法も含めて）考え直さなくちゃいけないところじゃないかなと思いましたね。
藤木：今回の結果は“世代交代があまりうまくいっていない”ということもあるのでしょうか？
萩野：大きくあると思います。今までは、北島康介さんのような強烈な“個”がいたんですよね。“この人に任せていたら絶対に安心だ”と思えるような人がいたのですが、今大会に限らず、最近の日本は、そういう絶対的な選手があまりいないじゃないですか。
北島さんは、どちらかというと何も言わずに背中で引っ張っていく。ミーティングではあまり話さないけれど、レースに出たら、しっかり金メダルを獲って帰ってくる。そうすると“俺たちも続こう！”と後輩たちも頑張るみたいな（サイクルが生まれる）。そういう強烈な“個”が今回はいなかったんじゃないのかなと、外から見ていて思いました。
藤木：でも、強烈な“個”は作り出せるものではないですよね？
萩野：そうなんですよ。今大会は、中国の覃海洋（タン・カイヨウ）選手が男子の平泳ぎ（50m、100m、200m）で金メダルを3つ獲り、200mでは世界記録を出して大活躍。（その影響もあって）中国勢がものすごく活躍したのですが、彼みたいなスーパースターが、これまでの中国にはいなかったんですね。
僕たち日本勢が活躍していたときに、中国はたぶん“なぜあんなに良いチームなんだろう？”“なぜあんなに良い結果を出しているんだろう？”って思われていたのかなと思います。
時代は巡り巡るものなので、日本は今、ある意味“過渡期”というか、苦しい時期なのかなと思うんです。ほかの国も、そういう時期を経験して強いチームに成長しているので、いま経験していることをしっかり次につなげていけば、中国や今大会絶好調だったオーストラリアみたいなチームになれるんじゃないかなと思っています。
藤木：“（今大会をきっかけに）生まれ変わるチャンスにできるかどうか”ということでしょうか？
萩野：その通りです。ぜひ、生まれ変わるチャンスにしてほしいですね。
藤木：最後に、2024年パリオリンピックに向けて、まず日本の水泳界がしなければならないことは何だと思いますか？
萩野：まずは「チームの目標」みたいなものを決めるべきなのかなと思います。（現在は）選手、コーチ、チーム全体の意見がバラバラになっているんじゃないかなと思うんですよね。それをまず、城の石垣みたいなしっかりした土台を作る。その土台は何かというと、みんなの共通目標、共通認識だと思うんです。
それを上辺だけで言うのではなく、心の底からみんなそれに向かって頑張っていけるように、土台、目標を決めてほしいと思いますね。それがないと、何も始まらないと思うので。僕は部外者なので外から言うだけですが、何か自分が力になれるところがあれば力になりたいと思っています。
次回の放送は9月9日（土）です。
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9月2日放送分より（radiko.jpのタイムフリー） http://www.tfm.co.jp/link.php?id=7124
聴取期限 2023年9月10日（日） AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
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＜番組概要＞
番組名：SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時：毎週土曜 10:00〜10:50
パーソナリティ：藤木直人、高見侑里
萩野公介さん
萩野さんは、1994年生まれ栃木県出身の29歳。17歳で初出場となった2012年ロンドンオリンピックでは、400m個人メドレーで銅メダルを獲得。2016年リオデジャネイロオリンピックでは、400m個人メドレーで日本人初の金メダルのほか、200m個人メドレーで銀メダル、4×200mフリーリレーで銅メダルを獲得しました。
◆パリ五輪に向けて競泳日本代表に必要なこと
藤木：今年7月に、2001年大会以来22年ぶりに福岡で開催された「世界水泳選手権2023福岡大会（以下：世界水泳）」ですが、日本勢は銅メダルが2個でした。結果としてはちょっと寂しい？
萩野：そうですね、寂しかったですね。しかも今回、日本記録の更新もなく、自己ベストが出た選手も4人だけ。全体で見ても10％ぐらいの選手しか自己ベストを出すことができなかったことは、我々も、もう1回（練習方法も含めて）考え直さなくちゃいけないところじゃないかなと思いましたね。
藤木：今回の結果は“世代交代があまりうまくいっていない”ということもあるのでしょうか？
萩野：大きくあると思います。今までは、北島康介さんのような強烈な“個”がいたんですよね。“この人に任せていたら絶対に安心だ”と思えるような人がいたのですが、今大会に限らず、最近の日本は、そういう絶対的な選手があまりいないじゃないですか。
北島さんは、どちらかというと何も言わずに背中で引っ張っていく。ミーティングではあまり話さないけれど、レースに出たら、しっかり金メダルを獲って帰ってくる。そうすると“俺たちも続こう！”と後輩たちも頑張るみたいな（サイクルが生まれる）。そういう強烈な“個”が今回はいなかったんじゃないのかなと、外から見ていて思いました。
藤木：でも、強烈な“個”は作り出せるものではないですよね？
萩野：そうなんですよ。今大会は、中国の覃海洋（タン・カイヨウ）選手が男子の平泳ぎ（50m、100m、200m）で金メダルを3つ獲り、200mでは世界記録を出して大活躍。（その影響もあって）中国勢がものすごく活躍したのですが、彼みたいなスーパースターが、これまでの中国にはいなかったんですね。
僕たち日本勢が活躍していたときに、中国はたぶん“なぜあんなに良いチームなんだろう？”“なぜあんなに良い結果を出しているんだろう？”って思われていたのかなと思います。
時代は巡り巡るものなので、日本は今、ある意味“過渡期”というか、苦しい時期なのかなと思うんです。ほかの国も、そういう時期を経験して強いチームに成長しているので、いま経験していることをしっかり次につなげていけば、中国や今大会絶好調だったオーストラリアみたいなチームになれるんじゃないかなと思っています。
藤木：“（今大会をきっかけに）生まれ変わるチャンスにできるかどうか”ということでしょうか？
萩野：その通りです。ぜひ、生まれ変わるチャンスにしてほしいですね。
藤木：最後に、2024年パリオリンピックに向けて、まず日本の水泳界がしなければならないことは何だと思いますか？
萩野：まずは「チームの目標」みたいなものを決めるべきなのかなと思います。（現在は）選手、コーチ、チーム全体の意見がバラバラになっているんじゃないかなと思うんですよね。それをまず、城の石垣みたいなしっかりした土台を作る。その土台は何かというと、みんなの共通目標、共通認識だと思うんです。
それを上辺だけで言うのではなく、心の底からみんなそれに向かって頑張っていけるように、土台、目標を決めてほしいと思いますね。それがないと、何も始まらないと思うので。僕は部外者なので外から言うだけですが、何か自分が力になれるところがあれば力になりたいと思っています。
次回の放送は9月9日（土）です。
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9月2日放送分より（radiko.jpのタイムフリー） http://www.tfm.co.jp/link.php?id=7124
聴取期限 2023年9月10日（日） AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
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＜番組概要＞
番組名：SPORTS BEAT supported by TOYOTA
放送日時：毎週土曜 10:00〜10:50
パーソナリティ：藤木直人、高見侑里
番組Webサイト：https://www.tfm.co.jp/beat/
