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中古車販売大手ビッグモーター(東京都港区)が不正発覚後に初めて開いた7月25日の記者会見場では、多数集まった記者から同社のメディア対応についての不満が噴出した。

次々と発覚する不正や元社員の証言に注目が集まり、テレビカメラ30台、100人を超える記者が集まった。広報部門がないという同社に対し、会見場をあとにする経営陣を取り囲んで、取材対応について注文する場面があった。

●決めつけとの報道批判「不適切だった」

2年ほど前から問い合わせしているという記者は「一度も応答がなかった。取材を受けてこなかった理由を聞きたい」と質問した。

兼重社長は「お客さま対応が最優先だった。限られた人数でやっている」と説明。調査報告書を発表した直後に、全店長宛てに「組織ぐるみだと決めつける報道だ」などとメディア批判のLINEを送ったことについては「不適切だったと強く反省している。みんなを元気付けるためだった」と弁解した。

会見後には、26日付で新社長に就任する和泉伸二専務に「不満がたまって殺到するから、電話窓口を設けたほうがいいですよ」などと記者たちが助言する姿もあった。

相次ぐ不正発覚に加え、取材対応が後手に回ったこともあり、報道は過熱している。和泉専務は、社員の家族へのいじめや展示場での罵倒が起きていると説明し「どうにかこういうことは抑えてほしい。私個人の思いとして、お話させていただいた」と苦渋の表情で訴えた。