「日本代表」を意識しすぎて不完全燃焼 “大型ボランチ”浦和MF伊藤敦樹の進むべき道
今季は苦戦を強いられている川崎Fだが、大島僚太や山根視来、家長昭博、脇坂泰斗といった代表経験者がズラリと並ぶチーム。その相手に対し、伊藤は現役代表としての意地とプライドを示したかった。
0-0で迎えた後半。浦和は関根貴大のロングシュートで1点を先制。伊藤も56分に鋭いインターセプトから攻撃の起点になるなど、ようやく本来のダイナミックさが表に出てくる。しかし、チームは予期せぬミスで失点。1-1になった後、相手の退場で数的優位に立ったものの、ここ一番で追加点を奪い切れない。
結局、勝てるはずだった試合を引き分け、暫定5位に後退。得点力不足が改めて重くのしかかった。
「(得点力は)チームとしての課題ですし、ファイナルサードまでのシュートに行く形、チャンスの回数を増やさないと得点は生まれない。自分のところだったらミドルやもう少しペナルティエリアに入っていくなりして、バリエーションを増やせればいいですね。代表戦で伊藤洋輝選手のシュートを見て、あそこから打てるようになったら武器になるし、相手も前に出ざるを得なくなると思った。もっと練習したいです」と、伊藤は点の取れる大型ボランチへと進化する必要性をしみじみと感じた様子だ。
一方、この日のプレーが停滞してしまったのは、代表初招集による気負いや目に見えない重圧の影響が多少なりともあったからのようだ。
「全体的に自分としては納得いってないですし、こんなんじゃダメ。代表に選ばれたことによって、周りからの見方も変わるし、チームメート、対戦相手も『日本代表』っていう目線で見てくる。自分もそういうレベルのプレーをしないといけない。そのことを意識しすぎてしまってうまくいかなかったですね」
サンフレッチェ広島の川村拓夢は、結果的に体調不良で辞退となったが、代表ウイーク前に同じようなことを話しており、欧州組がズラリと並ぶ豪華陣容の現代表に名を連ねることは、年代別代表歴の乏しい国内組の面々にとって想像以上のプレッシャーがあるのかもしれない。
