好調日本ハムの穴?「サインばれている」球界OBから指摘を受けた理由

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先のロッテ3連戦の采配が注目を集めた新庄監督(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 日本ハムは27日から西武と2連戦を沖縄で戦う。注目は19日に中日との交換トレードで移籍した山本拓実投手。すでにチームと合流しており、同カードで「お披露目」となる可能性が高い。150キロ超の速球が持ち味、最近は勝ち試合が増えてきたチームにおいてブルペンで厚みを増す役割が期待されている。

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 また各評論家陣から今後の「台風の目」になると予想されている日本ハムでは先のロッテ3連戦で気になるシーンも指摘されている。

 4−5と僅差で敗れた24日のロッテ戦(ZOZOマリン)。9回スリーバントスクイズという奇策が不発に終わるなど好機を生かせず、サヨナラ負けを喫した試合だ。

 注目を集めたのは9回の攻防だった。相手捕手・田村龍弘の野選などもあり無死二、三塁と日本ハムは好機を作りながら、スクイズを狙った石井一成がカウント2−1から4球目を外されバットに当てられず。飛び出した三走・上川畑大悟は三本間に挟まれ憤死した。

 さらに1死三塁となりフルカウントから石井が再びスクイズを狙うも、今度は明確に外に大きく外され再びの失敗、三走の江越大賀も飛び出しており、併殺で好機を生かすことができなかった。

 このシーンに関してロッテOBでもある里崎智也氏は26日に更新した自身のユーチューブチャンネルで言及。週末3連戦の各球団の戦いぶりに振り返る企画の中で、24日の試合の「3バントスクイズ失敗」に関して「結論からいうとサインばれてます」ときっぱり。

 その根拠としてはロッテ捕手・田村の仕草にあったという。「バットを構えたら外すのではなく、田村が最初からボールゾーンに構えている」。これはスクイズのサインを知っていると同義としながら、さらに注目したのは、同じく石井の打席でフルカウントからスクイズを試みた際に捕手・田村が外に大きく外していたこと。

 この場面に関して「3ボール2ストライクから外すのはよほどの根拠がないとできないから」と捕手目線で語り、自身の経験則からも、こういった場合はサインが分っていることが多いとした。

 実際にこの試合の翌日には新庄剛志監督もすでにスクイズのサイン変更を打ち出している。一方、重盗やスクイズは昨年からも新庄監督が肝入りで選択していた作戦とあって、他球団も対策を練ってきている側面もあるようだ。加えて、ロッテには昨年まで長くチームに在籍した金子誠コーチが移籍している。当然、日本ハムとしても十分な対策は取っているが、それでも疑心暗鬼に陥る要素はあるのかもしれない。

 昨年の最下位が定位置だったチーム状況から今季は、「戦えるチーム」になってきたと評価を高めている。裏を返せば、上位球団もそう簡単に勝てなくなってきている側面もあり、今後も水面下の攻防含め、話題を呼びそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]