Twitterのトラスト&セーフティ部門の責任者を務めていたエラ・アーウィン氏が辞任したことが明らかになりました。辞任の理由は明かされていませんが、辞任の直前にイーロン・マスクCEOがTwitterのコンテンツモデレーションに苦言を呈していたことが明らかになっています。

Twitter's head of trust and safety says she has resigned | Reuters

https://www.reuters.com/article/twitter-management-idUSKBN2XN3WY

Twitter's head of trust & safety has resigned | Fortune

https://fortune.com/2023/06/01/twitter-safety-vp-ella-irwin-internal-slack-deactivated-departed/

海外メディアのFortuneは、2023年6月2日に「関係筋からアーウィン氏がTwitter社内Slackから除外されたという情報を得た」と報じました。また、Fortuneは「アーウィン氏が非アクティブ化されているSlack画面のスクリーンショット」も確認したとのこと。加えて、ニューヨーク・タイムズの記者であるRyan Mac氏も「3つの情報筋から『アーウィン氏がトラスト&セーフティ部門の責任者を辞任した』という情報を得た」とツイートしています。





さらに、Fortuneの報道の直後にはロイターが「アーウィン氏が本誌に対して辞任の事実を語った」と報道しました。ただし、アーウィン氏は辞任の理由については明らかにしなかったとのこと。アーウィン氏のツイートは2023年6月1日を最後に途絶えており、記事作成時点では辞任の理由は明らかになっていません。



アーウィン氏は辞任の理由を明かしていませんが、インターネット上では辞任の理由になった可能性のある一連の動きが観察されています。まず、2023年6月1日に海外メディアのデイリー・ワイヤーが1時間35分におよぶ長編ドキュメンタリー「What is a Woman?」をTwitter上で公開したのですが、このドキュメンタリーを含むツイートが「暴言や脅迫、差別的言動を禁止するルールに違反している」として表示規制され、いいねやリツイートが不可能な状態になってしまいました。

その後、デイリー・ワイヤーの創業者であるJeremy Boreing氏がTwitterの対応についての苦言をツイートした結果、マスク氏がBoreing氏にリプライを送信し、Twitterのコンテンツモデレーションに問題があったことを認めました。このコンテンツモデレーションに関する問題がアーウィン氏の辞任につながったと目されています。





なお、デイリー・ワイヤーは2023年6月2日に「What is a Woman?」をTwitter上に再投稿しましたが、記事作成時点では「暴言や脅迫、差別的言動を禁止するルールに違反している」というラベルが付与されていいねやリツイートが不可能な状態となっています。