不安の残る岡本和真のレフト守備に球界OBが苦言 一方で「看板選手がマルチに活躍するのはありがたい」とも

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レフトで起用された岡本。守備の不安を消していきたいところだ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 5月25日のDeNA戦から巨人の中田翔が戦線に帰ってきた。

 5月上旬に離脱して以降はチームの状態も上がっており、好調な打線にさらに厚みを持たせる“ラストピース”が揃い、ますますの快進撃が予想される。中田の復帰に伴い、4年ぶりに岡本和真がレフトを守ることになった。

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 しかし、慣れない外野にいきなり順応することは難しく、25日の試合では記録に残らないボーンヘッドを見せてしまう。

 2回のDeNAの攻撃時、1死二塁の状況で山本祐大がレフトフライを放ち、岡本がキャッチする。ただ、アウトカウントを間違え、チェンジと思った岡本は捕球後はゆったりとした様子。その動きを見た二塁ランナーの京田陽太がタッチアップで三塁に進塁。次のバッターの東克樹にライト前に運ばれて追加点を献上する、という一幕があった。

 バッターはピッチャーの東だ。京田を三塁に進めていなければ、ライトは浅めに守っていただろう。同じ打球でも三塁コーチャーが本塁突撃を指示したとは考えにくく、失点を防げていた可能性は高い。この試合は最終的に5-4と1点を争うゲームだっただけに、負けていたら戦犯扱いされていたかもしれない。

 岡本の外野の守備は野球解説者も注目しており、現役時代に大洋(現DeNA)などで活躍した高木豊氏も自身のYouTubeチャンネルで、そのことに触れた。まず2回のボーンヘッドについて、「内野から外野にいくとちょっと気が抜けるんだよね」「距離感が違うから緊張感というかね」と岡本の心中を察する。「今日は初めてだったからあれだったけど」と慣れないポジションでのミスを仕方ないとしつつも、「しっかりしないと今後困るよ」と気を引き締めて外野の守備に取り組むことを求めた。

 また、岡本をレフトで起用している巨人の事情として、「看板選手がマルチに活躍してくれるってありがたいこと、頼もしいことだよね」と話す。チーム状況が厳しいために苦肉の策でレフトを守らされているわけではなく、状態の良い選手が多いことによるアイデアであり、原辰徳監督からすれば“嬉しい誤算”と言える。

 25日の試合では丸佳浩やウォーカーなど実績のある選手が控えに回っており、層の厚さは増した。岡本のレフトの守備が安定すれば、ますます野手陣は盤石になっていきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]