頼副総統、仏議員団と面会 全体主義巡り「部外者の国はない」　台湾

写真拡大

（台北中央社）頼清徳（らいせいとく）副総統は18日、フランス国民議会（下院）で対台湾関係を促進する議員連盟を率いるエリック・ボトレル議員らと北部・台北市の総統府で面会した。頼氏は、全体主義台頭の脅威と向き合うことについて、全世界の問題であり、部外者の国は1つとしてないと語った。

頼氏は、議員団の訪問について、中国が台湾海峡の安定を破壊し、台湾への脅威が日増しに強まる中で、行動で台湾への支持を示したことは特に意味のあることだと歓迎。フランス政府が先進7カ国（G7）首脳会議や外相会合などで台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認したことにも感謝を示した。

また全世界は民主主義と専制主義の選択を迫られていると指摘。台湾は全体主義に対抗する最前線にいるとした上で、必ず主権と民主主義、自由、人権の価値を守ると強調し、世界の民主主義のパートナーと共同で地域の安定と平和的な発展を維持したいと語った。

頼氏はフランスの小説家、アレクサンドル・デュマ・ペールの「三銃士」に書かれた「一人は皆のために、皆は一人のために」の言葉を挙げ、皆が団結すれば、世界の平和的な発展を安定化できるとの認識を示した。

フランスとの協力関係については、産業ガス大手のエア・リキードと半導体受託製造世界最大手の台湾積体電路製造（TSMC）、フランスの電力会社と台湾メーカーなどが取り組む協力プロジェクトに言及し、うれしく思うと強調。自由貿易協定（FTA）に調印し、経済関係を強化したいと期待を寄せた。

（温貴香／編集：齊藤啓介）