俳優の山田裕貴が15日、都内で行われたTBS系金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(4月21日スタート、毎週金曜22:00〜)の制作発表に赤楚衛二、上白石萌歌、井之脇海、古川琴音、日向亘ととも出席。主演を務める本作への思いを語った。

山田裕貴

本作は、都心へと向かう電車の一両が未来の荒廃した世界にワープしてしまい、電波が通じないうえに水も食料もない極限下で、乗客たちが生き抜くためのサバイバル生活を繰り広げる物語。この電車に乗り合わせた乗客で、メディアでも活躍するカリスマ美容師・萱島直哉役を山田、正義感溢れる消防士・白浜優斗役を赤楚、高校の体育教師・畑野紗枝役を上白石が演じる。

山田は「ようやく来週見てもらえるということで本当に本当に楽しみです。見てもらったら広まっていくんだろうなという作品になったような気がしています」と手応えを口にし、「萱島直哉という役はカリスマ美容師で、一見ちょっと近寄りがたく、チャラそうな雰囲気を持っているんですけど、過去に苦労して育った人生の道のりがあって、そんな中で心を閉ざしながら人と接してしまうキャラクターです。主人公っぽくない主人公です」と役どころを説明した。

過酷なロケ地で撮影している本作。山田は「ある砂漠に行っていて、ドラマというパッケージでこんなことができるんだという場所に行けているんです。ドローンが2台飛んでいたり、日本のドラマまだまだやれるんだなと思わせてくれる作品だなと、ロケ地に行って感じますし、ロケ地が僕らを存在させてくれるところばかりなので、ありがたいなと思っています」と述べ、「日本に砂漠ってあるんですね。砂丘は聞いたことあるんですけど」と驚いていた。

そして、「企画の段階からプロデューサーさんと脚本の金子(ありさ)さんとお話しながら、『山田さんってどんな人ですか?』というところから作り始めている」と明かし、自身が世の中に伝えたいことが詰まった作品になったと語る。

「ここまで直哉みたいに協調性がないわけではないとは思いますが、僕が世の中に伝えたいことがものすごくあって、それは光の当たらない人たちというか……表に立てる人たちはいろんな人からコミュニケーションをとってもらえたり、知ろうと理解してくれる世の中だと思います。クラスの人気者とか職場の仕事できる人とか、そういう人たちじゃなくて、この現実つらいなとかこんな人生嫌だなと、そうやって生きてきた人たちをも救えるドラマになったらいいなと。萱島直哉はその代弁者になっていったらいいなと思っています」

さらに、「SNS社会になってイメージだけでその人を判断せずに、心でコミュニケーションをとって、そんな人が増えていく世の中になったらいいなと。僕にとっては、そんな祈りのような作品なので、そういった目線も持ってもらえたら」と期待を込め、「もちろんサバイバルでどうなるのかというのも楽しみながら、いろんなキャラクターがどうなっていくのか見守りながら見てもらえたらなと思います」と呼びかけた。