子どもの頃食べた懐かしいお菓子…食べるとつい当時を思い出してしまいます。そんな大人世代がときめくお菓子の宝庫なのが、100円ショップのダイソーです。食文化研究家のスギアカツキさんが感動したという逸品を紹介してもらいました。

ダイソーで見つけた!昔ながらの懐かしいお菓子

食品の値上げが気になるご時世に頼りになる存在と言えば、100円ショップ。なかでも昨年50周年を迎えたダイソーは優れた商品開発力や圧倒的な商品数を誇り、日々進化を続けています。
ある日、お菓子コーナーの棚を見ていると、運命を感じてしまうほどの超名品に出合いました。今回は、ダイソーで見つけた“108円には到底思えない“由緒ある伝統菓子”を5つご案内していきたいと思います。

 

●中野の都こんぶ(中野物産)

先日あるテレビ番組で「100年後にも残したい駄菓子ランキング」の第4位に選ばれたのが、中野の都こんぶ。中高年世代にとって身近に感じる赤い箱は、発売から80年以上たった今でもほとんど変わりません。じつはこの都こんぶ、3箱で108円という安さが魅力ですが、中身も本格派。国内産昆布を使用し、“魔法の粉”と呼ばれる秘伝の白い粉をたっぷりまぶしてつくられています。

 

●評判堂「元祖せき止め飴」(評判堂)

神奈川県・川崎大師にある老舗飴専門店「評判堂」がつくるせき止め飴も、108円で購入ができます。ショウガ、かりん、ビワ葉、オオバコ、キンカンなどの厳選された原料を練り上げてつくられるせき止め飴は評判堂だけのオリジナル商品で、江戸後期ごろから製造さています。
ニッキやハッカを使用していないため、口当たりがよく飽きのこない味わいに仕上がっているのもポイント。観光地土産の代表例としてオススメしたくなるこだわりの商品です。

●松露(佐藤製菓)

続いては、約半世紀造りつがれてきた「松露」という半生菓子。松露とは初夏の時期、浜辺の松林に生える球形をした白色のキノコのことで、関東では「岩ごろも」と呼ばれています。
そのキノコに似たビジュアルの半生タイプのあんこ玉。徳島県の佐藤製菓が製造しています。味わいとしては、しっかりとした存在感の中に、あんこの上品な甘さを感じるのが特徴。チョコレートやマカロンを愛する小学生の子どもに食べさせたら、大喜びでした。

 

●一くち黒棒(トリオ食品)

次は、九州の郷土菓子。九州・筑後地方で広く生産されていた小麦と、サトウキビの煮汁を煮詰めた黒砂糖を主原料にした「黒棒」という伝統銘菓です。この商品に使われている小麦粉も九州産。昔ながらの石臼挽きにこだわり続けています。原材料には合成着色料や保存料などを一切使用しておらず、子どもからお年寄りまで安心して食べることができます。

 

●京洛の花 京好み(江口製菓)

最後にご紹介するのが、京おこしです。製造元の江口製菓は京都で明治40年から飴の製造を行ってきた老舗で、最近はおこしをメインにしています。中に入っているおこしは、白(梅肉+しそ)、緑(抹茶味)、オレンジ(ピーナッツバター)の3種類。サクサクと軽い食感は海外観光客にも食べやすく、気軽なお土産物としても活躍するでしょう。

 

いずれも日本の食文化の歴史を楽しめる確かなお菓子。昔ながらの変わらぬ味に懐かしさを感じた方や、はじめて食べてみたいと思った方は、ぜひダイソーのお菓子コーナーで探してみてくださいね!