フランス料理のシェフから家政婦に転身し、気軽でおいしい家庭料理レシピが大人気のタサン志麻さん。テレビや雑誌など、さまざまなメディアで活躍中です。ESSE onlineで過去掲載してきたなかから、とくに人気のあった「冬のごちそう」の記事を改めて紹介します。

家族と友人と。志麻さんのみんなで楽しむ「冬のごちそう」

志麻さんが「世界でいちばん好きな場所」と話すのは、家族や大好きな人たちと共に囲む食卓。

「『ああ、こんな味つけが好きなんだ』とか、『こんなに食べられるようになったんだ』とか、毎日顔を合わせているのに、ちょっと驚いたりもして。どこまでもリラックスする、休日の夜。終わることのない、温かな時間です」

そんな時間を彩る、少しだけ手をかけた料理をご紹介。料理と一緒に、のんびりと続く、とりとめのないおしゃべりを楽しんでみては。

 

●いつものハンバーグと同じ材料で。ボリューミーな「チーズミートローフ」

合いびき肉、みじん切りしたタマネギ、卵、パン粉、牛乳と、材料はいつものハンバーグと同じなのに、グラタン皿につめてオーブンに入れるだけで、ごちそう感いっぱいになるチーズミートローフ。

「チーズをたっぷり入れて、粒マスタードとトマトケチャップ、中濃ソースを混ぜたソースを塗れば、子どもたちは大喜び。ハンバーグをつくるときは、『焦がさずに、中までちゃんと火が入るかな?』と心配になるけれど、ミートローフならオーブンまかせ」

残ったひき肉はざっくりつぶして、トマト缶を加えて煮込めば、おいしいパスタソースに。

●「マッシュルームサラダ」は、タマネギとパセリが食感と風味のアクセント

ときに主役にもなるサラダ。キノコが大好きな志麻さんのイチオシは、生で食べられるマッシュルームのサラダだそう。

新鮮なものを選んで、さっと薄切り。味わいのポイントは、ちょっぴりのタマネギ。シャキッとした食感とほどよい辛みで、絶妙なアクセントになってくれます。

酢とマスタード、オリーブオイルに塩コショウを加えたドレッシングは、しっかり乳化させるのがポイント。

「ドレッシングがなじんでしんなりした頃もおいしいけれど、私はシャキシャキのマッシュルームが好きなので、家族がのんびりしている間に、けっこうな量をひとりでパクパク食べてしまって…みんなに『え? もうこんなに減ってる!』と毎回驚かれています」

●「ピザ・タルトソレイユ」なら、おなじみのピザも特別感いっぱい

おかずにもなるし、おやつにもなるパイ。これひとつあれば豪華になる、とてもうれしい存在です。けれど…イチからつくるのはやっぱり大変。そんなときに頼ってほしいのが、「冷凍パイシート」だと志麻さんは言います。

「冷凍パイシートは、わが家の冷蔵庫の常備品です。注意すべきは、“解凍しすぎは禁物”というただ一点。少し室温において折れない程度に解凍できたら、作業は手早く、が鉄則!」

そんなパイシートを使ったレシピのなかでも、「太陽のパイ」という意味のタルトソレイユは、食卓がわっと盛り上がること間違いなしの、とっておき!

思ったより簡単につくれるのも、うれしいポイント。冷凍パイシートに卵黄とピザソースを塗り、ベーコンやピーマンなどの好きな具材を載せたら、もう1枚パイシートを重ねて休ませます。放射状に切り込みを入れ、1本ずつねじりながら引っ張って太陽の形に。

「一度つくってみればとても簡単で、パイをひねりながらのばす作業は、なんだかクセになる楽しさ。ピザソースは市販品を使えば、ランチやおやつに、さっと焼ける手軽さです」

気をつけるのは、ねじる途中で根元が切れないようにすること。心配な場合は、中心をやさしく押さえて、ゆっくり引っ張りながら軽くねじってみて。

 

●フランス式で楽しむ「ガトーショコラ」

定番のガトーショコラも志麻さんのレシピなら、スーパーにあるいつもの板チョコでおいしくつくることができます。板チョコ、バター、卵、砂糖、薄力粉のシンプルな材料を混ぜて焼くだけ。

鍋で温めた牛乳に、卵黄と砂糖をすり混ぜたものを加えたゆるめのカスタード、“アングレーズ”を添えるのがフランス式。お好みでかけて楽しんで。

『à table SHIMA vol.03 冬号』(扶桑社刊)では、ここでご紹介した以外にも、タサン家のごちそうレシピをたっぷり掲載。コストコ食材でつくるクリスマスレシピや、タサン家のおせちなど、冬を楽しむ楽しい特集が盛りだくさんです。オンラインショップ「à table SHIMA ONLINE SHOP」では志麻さんプロデュースのキッチングッズの通販も!

また、『志麻さんのベストレシピ 料理のきほん編』(扶桑社刊)では、志麻さんが、「これだけは覚えておいてほしい」という志麻流“おいしい”をつくる20のルールをご紹介! どちらも、ぜひチェックしてみてくださいね。