日本では6割の夫婦が陥ると言われるセックスレス。「どうしても夫と同じお墓に入るなんて耐えられなかったんです」と語る博美さん(仮名・44歳)を取材。セックスレスなうえ自己中な夫や、隣の義実家に戻ってきたニートの義姉の暮らしぶりを目の当たりにしながら、「優しい義両親」にも疑問を感じ始めていきました。

セックスレスだけれど、2人目が欲しい…!

優しい義父母に甘やかされて育てられた夫と、厳しく育てられた妻の私。子育てにおいても意見が対立することが増えていきました。

●親の嫌いだったところがそのまま子育てに反映されてしまう

常に怒鳴られ、時には手が出てくるような親の元で育った私は、自分が子育てする番になったときに、同じことをしてしまう場面が多いことに気がつきました。怒ってばかりの私に夫がびっくりすることも。

ただ夫が優しいパパで、私が厳しいママだったとしても、それはそれでうまくバランスをとっていけばいいかなと思っていたのですが、娘の顔を見にちょくちょく遊びにくる義母までも、思いっきり甘やかしてくることには少し困っていました。

●子育てに口出ししてくる義母

私がしつけのつもりで「夕飯前だからお菓子は我慢して!」と娘に言い聞かせているとき。義母がひょっこり顔を出しては「博美さん厳しすぎるわ。そんな言い方しなくてもいいじゃない。こっちにおいで、おばあちゃんがおやつあげる」と甘い言葉をかけて、娘を自分たちの家へ連れて行ってしまうのです。

夫に相談しても、「そもそも博美が怒りすぎなんだよ」とスルーされて話し合いにならず。
義母から「どうして博美さんはそんなにいつも怒っているの?」と聞かれたこともありました。自分が親にされて嫌だったことを、子どもにもやってしまっている自分の育て方を指摘されて、胸がギュっとつぶれそうなくらい苦しかったです。

それでもみんなに愛されながらすくすく成長していく娘をみていると、私のなかでは2人目がほしいという気持ちがどんどん強くなっていきました。私自身、兄弟がいたことで、子ども時代がすごく楽しかったことも影響していたと思います。

 

●やっぱり男の子が欲しい!4歳差で産めるように妊活

夫は「まぁ、どっちでもいいけれどね」というけれど、二言目には「男の子がいたほうがいいのかねぇ」と、やはり親族がいう“跡継ぎ”の点は、少し気にしていた様子。レスが続くなかではありましたが、妊活を始めることには同意してくれました。

そして夫婦間では、産むなら4歳差がいいねとも話し合っていました。理由は、上の子が幼稚園に行っている間、下の子にも2人っきりの時間をつくってあげられること。そして赤ちゃん返りが和らぐ年齢差であるとほかのママから聞いていたこと。

将来的にも、中学や高校へ行ってからも入学式がかぶってしまう心配がないのでいいなと思っていたためです。

夫に頭を下げて妊活…。愛のないセックスで悲しみはピークに

どうせ風俗通いは止めてないんだろうな…と薄々気がつきつつも、見て見ぬふりをして波風を立てないような暮らしをしながら3年。上の子が幼稚園へ入園したタイミングですぐに妊活をはじめました。

しかし、自己中な夫はあまり協力的ではありませんでした。

●排卵日。夫に頭を下げてタイミングをとった

「今日なんだけど…」と言っても、「う〜ん、まいったなぁ。明日早いのに」とあからさまに面倒くさそうな態度を見せる夫。女性にとっては月に1度の大事なチャンス。「前に話し合ったでしょ!」と強く抗議しました。

私は、ひとりで基礎体温をつけたり排卵検査薬で排卵日を正確に予測できるようにしていたので、どうしても逃したくありませんでした。

「今日じゃないとだめなの…。お願いします」
しぶしぶ夫に頭を下げました。屈辱的な気持ちもありますが、それ以上に子どもがかわいくて2人目を授かりたいという希望が強かったので、心を無にして頼むしかありませんでした。

 

●お店はラクだから好き。でも妻とセックスするのは面倒くさい

夫のやる気のない態度はベッドの上でも変わらず。
「じゃあ、乗って」と行為を私まかせにして、自分はなんにもしないのです。あぁ、お店ではいつもこうして全部やってもらえるからラクなんだろうなと思うと、心底げんなりしました。

でも、子どものためなら…。本当にその思いだけで、なんとか行為をやり終え、奇跡的にこの1回で無事に妊娠。翌年、念願の男の子が誕生しました。

そして、これが私と夫の最後のセックスになったのです。3年に渡る家庭内別居の末、離婚に至ったお話はまた次回。