有村智恵がイベントで気になる“来年”について話した(撮影:ALBA)

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来季以降のツアー休養を発表した有村智恵が、18日(日)に契約するゴルフウェアブランド『ニューバランスゴルフ』が新宿小田急で開催したイベントに登場。「これまで体も心も緩ませる期間が短かった。ゆるーい気持ちでゴルフを見た時にどんな発見があるか楽しみ」と、来年の目標に『緩』という一文字を掲げた。
「3年ぶりくらいで楽しかったです。ファンの方と接することができた」というイベントでは、改めて自身の口で現在の心境なども語られた。先月22日に35歳の誕生日を迎えた有村は、シード喪失が決まったシーズン終了後の同24日、自身のSNSで「妊活に専念するため」という理由から休養を発表。来季の出場権を争うQTファイナルも回避していた。イベント後の取材では、「こればかりは読めない。期間は決めずに気持ちがどうなるかで判断したい」と“無期限休養”になることも明かした。
当初、今回の決断を発表することについては「悩んだ」ともいう。それでも宮城・東北高の先輩でもある宮里藍からの「いい意見、悪い意見どっちも出ると思うけど、自分がいいと思える決断、納得して自信をもっていける形ならいいと思う」という言葉や、同高で同級生だった原江里菜の「発表することで、そういう決断をしても応援してくれる人がたくさんいるということを見た後輩は、勇気をもらえると思うよ」という意見などが背中を押した。
有村は、休養からの姿を“後輩に示すこと”も重要な役目の一つと考えている。「この世界は、『ツアーから離れる=幸せではない、負けている』、という印象になりがち。そうではなく、ツアーから離れることが幸せの決断のひとつでもあることを後輩たちに見せられたらいい。どういう形で見せるのかを模索している感じです」。同じく無期限休養を発表した成田美寿々ともすでに話をし、新たな道を切り開けるよう情報発信は続けていく。
目指すのは“駆け込み寺”のような存在。「長くできるスポーツだからこその悩みがある。同じ立場にいないと相談に乗ることはできないと思うし、同じことで悩むことがあれば(後輩にも)連絡してって言ってます。みんな幸せに、自分がやりたいように」と、自分の経験談をしっかりと伝えるつもりだ。
将来的なツアー復帰については「まったく出ないことだけはない」とキッパリ。「レギュラーツアーで年間フル出場を目指す選択肢もあるし、スポットで出る選択肢もある」と、今後の状況次第で復帰後の目標は変わるが、再び戦いの舞台に戻る気持ちは消えていない。昨年12月に結婚を発表した夫については、「応援を楽しんでいたし、さみしかったと思う」とその気持ちをおもんぱかる。ただ「今じゃないと子供を産んでから(ツアーに)戻ることができないかもしれないという話はしました。納得してもらった」と説得し、了承は得られているという。
今年は30歳以上の選手が出場する大会を開き、“ベテラン”と呼ばれる選手たちにも光を当ててきた。今後もさまざまな角度で「ゴルフには携わりたい」という気持ちは強い。現在は今月行う「女子プロが集まるプライベートコンペ」に向けクラブを振っているが、それでも例年よりも「めっちゃゆるい」オフを過ごしている。「ぜひお仕事をお待ちしています(笑)。何ができるかは不安ですけど」。そう言って来年、さらにその先を見据える表情は明るい。
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