小回りが利くのもメリットのようです。

試運転前に必須の作業

 栃木県宇都宮市と芳賀町のあいだ約15kmを結ぶ新線として2023年8月に新規開業する予定の芳賀・宇都宮LRT、愛称「ライトライン」。同線では今年(2022年)11月17日から試運転を始める予定ですが、それに先立ちレールの削正作業が11月9日に行われました。


芳賀・宇都宮LRTで試運転に先立ち軌道を走った「レール削正車」(画像:宇都宮ライトレール)。

 この作業は「レール削正車」と呼ばれる専用車両を用いますが、芳賀・宇都宮LRTではメルセデス・ベンツ製(実際の生産はダイムラー・トラック)の「ウニモグ」トラックが使用されていました。

 実際にレールを削り調整するのは、牽引された後方の箱型車体の方ですが、「ウニモグ」トラックも舗装路と軌道(鉄路)の両方を走れる軌陸車と呼ばれるモデルで、国内ではなかなか見られない特殊車両ということから、注目を集めたようです。

 なお、建設機械などに詳しい人のハナシによると、同車は様々な鉄路の軌間に合わせてゲージ変更が可能であり、後方の削正車とともに民間の建設会社が所有するものとのこと。ちなみに、荷台に描かれた「ZAGRO」は、軌陸車などの架装を手掛けるドイツ企業ザグロの社名だそうです。