コロナ禍のピーク期からはやや持ち直した数字になっています。

2021年度の数値が発表


牟岐線の1500型気動車(画像:写真AC)。

 JR四国は2022年11月8日(火)、2021年度の線区別収支と営業係数を公表しました。

 これによると、8線区すべての区間で赤字の結果に。2020年度から2年連続となります。100円の収益にかかる費用を示す「営業係数」を見ると、最も数字が大きい(運営コストが高い)のは、予土線の北宇和島〜若井間で「1761円」、続いて牟岐線の阿南〜阿波海南間で「1096円」、予讃線の向井原〜伊予大洲間で「626円」でした。

 逆に営業係数が最も小さい(運営コストが低い)のは瀬戸大橋をわたる本四備讃線で「100円」でした。同線は、2019年度の収支では唯一の黒字区間(営業損益:プラス1500万円)でしたが、2020年度は営業損益でマイナス15億3700万円の赤字に転落、営業係数も「207円」でした。しかし次年度に収支ぴったりまで持ち直した恰好です。

 JR四国全線の営業損益は、マイナス199億3400万円。営業係数は「233円」です。コロナ禍の影響で2019年の155円から2020年の268円へ悪化し、それから持ち直したものの、依然厳しい収支状況となっています。