シンガポールには、日本の航空会社を始めとするフライトタグを作るユニークなお店があります。実際にいってみたところ、まさにそこはタグだらけ。とあるビルの一角に、航空ファンにとってはたまらない空間が広がっていました。

商業施設「ラッキープラザ」の1階に

 シンガポールのオーチャード(Orchard)地区は、高級デパートなどが立ち並び、日本でいえば東京・銀座のような場所です。ここに、航空ファンなどが次々に訪れるユニークなお店があります。航空会社のタグを作っているお店があるのです。今回、そのお店を取材することができました。


シンガポールにある「ASIA ENGRAVING STORE」(乗りものニュース編集部撮影)。

 この「ASIA ENGRAVING STORE」は、多国籍国家シンガポールのなかで「リトルマニラ」とも呼ばれる商業施設「ラッキープラザ」の1階に位置します。「リトルマニラ」は、きらびやかで豪勢な商業ビル群のなかで、異彩を放つ大衆的なルックスが印象的な建物です。

 コンパクトな店内にところ狭しと並ぶのは、アジアを中心とした航空会社のロゴが描かれていたり、「CREW」の文字が入ったりしたフライトタグ。そのなかから好きな形のタグを注文すると、自分の名前などを入れることができ、数時間から数日で受け取りができます。もちろんこれは、本物のタグではないものの、そのユニークさもあって、同国の航空ファンには人気のあるお店なのだとか。

 タグはとくに日本の航空会社のものが多いようで、JAL(日本航空)やANA(全日空)のものは数え切れないほど陳列されています。なかには、現行のロゴマークだけではなく、かつてのJALロゴのものも。また、同社だけではなく、AIRDOやIBEX、FDA(フジドリームエアラインズ)といった、日本国外では運航されていない会社のタグなども販売されていました。

 この「ASIA ENGRAVING STORE」でタグを作ってもらうために、航空ファンだけではなく、本物の「CREW」、つまりCA(客室乗務員)も同店を訪れているようです。取材時にも、とある日系航空会社のCAらしき二人組の女性が、完成されたタグを受け取りに来ていました。