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ソロデビュー5周年に突入したJUNNAが、『個人差あります』で初のドラマ主題歌「曖昧な2人」を担当。初の冠ラジオもスタート。この5年での変化と、新たな一面を見せてくれた新曲について、そしてライブへの意気込みを聞いた。

この1年で、ギターに対する意識が変わって楽しめるようになりました



――デビュー日である6月21日に開催された“JUNNA 5th Anniversary Live”ですが、ライブを終えた心境はどんなものでしたか?

JUNNA あっという間でした。これまでツアーが多くて、有観客で1本きりのライブってなかったので。お客さんも楽しんでくれていたのが伝わってきたし、久しぶりにお客さんたちと一緒に恒例のタオル回しもできたので、みんなを近くに感じることができたライブでした。

――ダブルアンコールの最後には、新曲「約束」も歌いましたね。

JUNNA ファンクラブ限定で「JUNNA 5th Anniversary Photo Book」をリリースして、そこに付いているCDはセルフカバーと新曲を収録しているのですが、「約束」は、5周年に向けての思いをこの機会に書けたらいいなと思い自分で作詞・作曲をした曲なので、最後に歌えて良かったです。自分も頑張ろうと思える瞬間でしたし、みんなにもJUNNAはこうなっていきたいんだ、というのを示せたかなと思います。

――1曲だけ撮影タイムを設けたのも良かったと思います。みんなの思い出になったと思うので。

JUNNA いつもライブ映像は公式カメラマンの方に撮っていただいていますが、お客さんの目線から撮ってもらったことはないなと思ってやってみました。私もTwitterで皆さんが上げてくださっていた動画を観たのですが、色んな角度から自分のライブを観られるって面白いなと思いました。「このライブ行ったなぁ」という思い出が皆さんのカメラのフォルダに残り続けるのは嬉しいです。

――ソロデビューからもう5年も経つんですよね。

JUNNA 本当に早くて、あっという間でした。

――今回は、この5年間での変化を聞きたいのですが、ライブについては最初と今とではいかがですか?

JUNNA 最初は言われたことをただこなすことしかできなくて。自分から「こうしたい!」という意思も少しはありましたが、それが正解なのかどうかもわからなくて。まだまだ自分でできることが少なくて、「がむしゃらにやるしかない」と思っていました。

でも今は「もっとこうしたい」という意思を伝えられるようになってきています。周りのスタッフさんと一緒に5年やってきたからこそ、私が言ったことが間違っていればちゃんと言ってくれますし、私の無理なお願いもいろいろ聞いてくれて、それを踏まえてじゃあどうしようか、ということをみんなで考えるようになりました。

――MC、大人になりましたよね?

JUNNA 最初は本当にひどかったですよね(笑)。今はお客さんと話したりすることができないので、早く元のライブに戻ってほしいです。そうしたらまた、ラフな感じでお客さんと話したりできるようになるのかなって。

――では、「歌唱力」についても。歌は成長したと思いますか?

JUNNA 自分で歌唱力についてあまり考えたこともないですし、上手くなったなあと思う瞬間はないですね(笑)。

――色々な方と音楽を作っていくなかで、表現の広がりはあったのでは?

JUNNA そうですね、幅は広がったと思います。ディレクションも人によって全然違うので、自分の歌い方を変化させなければいけないときもたくさんありました。そうすることで歌い方も増えていきますし、ライブでもそれを活かせるようになってきたかなとは思っています。

――ディレクションで新鮮だった人というと?

JUNNA やっぱり梶浦由記さんですね。「海と真珠」で初めてご一緒したときは戸惑いながらでしたが、梶浦さんはとても優しくて。歌い方を否定するのではなく、「ありのままの歌い方でいいよ」と言ってくださるんですよね。そのうえで「ここの歌詞は大切に歌ってほしい」など、具体的に言ってくださって。アップテンポの曲でも歌い方を変えれば、曲の雰囲気って変わるんだなという自分の中の気づきになりました。

――続いては「楽器:ギター」についても聞かせてください。

JUNNA 最初はライブのためだけにやっていたので、そこまで成長しなかったのですが、コロナ禍になってTikTokを始めたり、インスタライブを月に1回やるようになり、そこでギターを披露するようになって。毎回、色んな楽曲を練習していくうちに、この1年くらいで、ギターに対する意識が変わりました。それこそファンクラブライブで弾き語りを1人でやったり、バンドメンバーと一緒にライブをしたりしていくうちに、楽しめるようになってきました。最初は楽器を演奏することが嫌というよりも、ライブで楽しさより緊張が勝ってしまうのが嫌だなぁと思っていたのですが、最近は心に少しだけ余裕ができてきた感じがします。それこそ5周年ライブでも弾きましたし、緊張はしますが音を合わせるのは楽しいと感じられるくらいにはなりました!

鼻歌みたいな感じで歌っていたのが新しいしラフに歌っている自分が想像できなかったです



――ではここからは新曲のお話を聞かせてください。デジタル配信シングル「曖昧な2人」は、東海テレビ・フジテレビ系全国ネット土ドラ『個人差あります』の主題歌です。ドラマの主題歌をやると聞いたときの心境は?

JUNNA 少しこれまでとは違う感覚もありました。とても嬉しいという点ではアニメ主題歌のときと変わらないのですが、皆さんが受け入れてくれるのかな?という不安もありました。新しい挑戦の1つではあるので、これを発表して、皆さんがどう思うんだろうって。私的には(アニメ主題歌もドラマ主題歌も)作品に寄りそうという意味で同じものに取り組んでいるような感覚なので、気持ち的には変わらないんですね。ただ、最初がアニメから入ったので、新しい世界に踏み出していくことに対して抵抗を持つ人もいるのかな?と思ったのですが、皆さん「やったー!」とすごく喜んでくれたので、嬉しかったです!

――今回はどのように作っていったのですか?

JUNNA 候補の曲が何曲かあって、それを聴いて、私的にこれかなと思う曲を伝えて、最終的にドラマのスタッフの方々に選んでいただくという流れでした。でも私、そもそも絶対にこの曲になるという確信があったんです。聴いたときに「ドラマの放送がある土曜日の夜に流れてそう!!」と思ったので(笑)。それに、「今までJUNNAが歌ったことがない曲になるよ」と最初に言われていて、だったら絶対この曲だ!と思いましたね。ほかの曲は私が歌っているのが想像できたのですが、この曲だけ異色で、ライブで歌っているところが想像できなくて面白いなと思っていたんです。



――ちなみにどの辺りが想像できなかったのですか?

JUNNA 仮歌が入ったデモを聴いたのですが、とにかくラフに歌っていて。私の曲って「頑張って歌うんだ!」みたいな決意を持って歌う曲が多いので、鼻歌みたいな感じで歌っていたのが新しかったですし、ラフに歌っている自分が想像できなかったんですよね。

――ラフに歌う曲、世の中にたくさんあるはずなんですけどね(笑)。

JUNNA そうなんですよ!私とは交わってこなかったんです(笑)。

――歌詞も大人な感じです。

JUNNA 作品の物語とすごくフィットしているなと思いました。今後の2人の関係性を色々想像できる曲ですよね。私もドラマの原作を読ませていただきましたが、すごく刺さる、色々と考えさせられるドラマでしたし、今後どうなっていくのか展開が楽しみです。

――先ほどラフな歌い方という話が出ましたが、実際に歌ってみていかがでした?

JUNNA 力まずに歌うために、しゃべっているくらいの感覚で歌ったほうが伝わるのかなと思って。Aメロは特に、ため息も本当に「ハァ」と吐いていたりしますし。

――リアルでしたよね。

JUNNA あそこは主メロを歌ったあとに、ため息を重ねているんです。「本当のため息でお願いします」と言われたので(笑)。それがそのまま採用されていました。あとは、わりとロックな曲って、音にしっかりハメていかなければいけないので、歌詞もタテ(のリズム)に合わせてしっかり口を動かして伝わるようにという感覚で歌うことが多いんです。でも今回はそこまで意識せずに、いい意味で「だるいなぁ」と思うくらい、気が抜けた感じで歌ったほうが面白いかなと思って。

――サビの歌詞の心情が出てくるごとに変わっていきますが、そこは意識して歌っていたのでしょうか?

JUNNA 「心が開けていく感じになっているから、最初は自分の内側で歌っている感じで、そこからだんだん開いていこう」というディレクションがあったので何度かチャレンジしました。ただ、ドラマで流れるときのことも考えたかったんです。ドラマでは、放送回によって曲が使われる場面が違っていたり、TVで使われているバージョンは1サビから最後のサビに飛んだりしてするんです。なのであまりに差がありすぎても違和感が出てしまうと思い、大きな差が出ないように、最初は心の内側で歌うんだけれども、心を開く片鱗は見せられたらいいな、というのも考えながら歌っています。

――どう使われるかも意識しつつ歌うんですね。

JUNNA そうですね、アニメの曲をやっていたからかもしれないですが、意識はします。アニメは1コーラスで終わってしまうので、そこでどれだけ作品に寄り添えるかということをやっていたので、ドラマでもそこは考えましたね。

――改めて完成した音源を聴いて、新しいJUNNAだと感じましたか?

JUNNA 力んでないな〜と思いました(笑)。張り詰めた感を出したくなかったので、いい意味でラフに歌えていると思います。そこに自分のこだわった部分も入っていたので良かったなって。特にDメロなんかは一番だるさというか、アンニュイな感じが出ていると思います。自分ではこういうふうに歌いたいと思ってレコーディングしたわけではなかったのですが、何回か歌ってみて「これだ!」と思ったんです。私って、癖でリズムを遅めにとりがちなのですが、「曖昧な2人」に関しては「それがいい!」と言っていただけて。その癖が一番出ているのが、Dメロですね。

――カップリング「革命のメロディ」についても聞かせてください。これは気合いが入りまくりで、落差がすごかった(笑)。

JUNNA 全然違う2曲なんですよね(笑)。

――決意表明ではないけれど、これからを感じる曲ですよね。THE BACK HORNのギタリストであるeijun(菅波栄純)さんの作詞・作曲ですが、JUNNAさんの今の心境を描いてくれたのかなと思いました。前回一緒に作った「世界を蹴飛ばせ!」では、打ち合わせをして歌詞を書いてもらっていましたが、今回もそうだったのですか?

JUNNA 今回はほぼ完成形のものをパーンと送ってくださったんです。前回は初めましてで、私のライブも観ていただいたことがなかったのでお話をする機会を作らせていただいたのですが、今ではeijunさんもたくさん私のライブを観てくださっているので、私がどういう人間なのかライブから汲み取ってくださっているんですよね。最初に聴いたときは仮メロだったので、そんなに難しくない曲かなと思っていたのですが、キー合わせのときに歌ったら「ヤバい!」って……そんなに難しくないかなと思った自分を後悔しました(笑)。

――難しかったんですね(笑)。eijunさんは、やっぱり5周年も意識して、これからにも繋がる曲を書いた感じなのですか?

JUNNA そうだと思います。私をイメージして書いたとは言ってくださったので。歌詞は最初からこのままで、私のライブを観て、“革命”というイメージがすごくハマると思ってくださったみたいなんです。なので私もちゃんと歌で返したいなと思いながら歌いました。

――みんなと一緒に突き進んで行こうという感じが、JUNNAさんらしいですよね。

JUNNA 「世界を蹴飛ばせ!」とも繋がる部分があって、1人で突き進んでいくのではなく、みんなを大事にしているのがeijunさんの曲からはすごく伝わってくるので、すごく良いですよね。

――歌は、気合いがものすごかったです。

JUNNA ライブで歌っている自分が想像できた曲なので、それを意識しながら歌ったら、気合いが入りすぎてしまいました(笑)。1日に何回も歌える曲ではないと思ったので、「3テイクくらいで終わらせたいです」と最初に宣言してからレコーディングに臨みました。じゃないと良い歌が録れない気がしたので、最初からバンバン飛ばして歌った感じでしたね。

――ラップも最初は苦手とおっしゃっていましたが、もはや得意技の1つになっているのかなと(笑)。

JUNNA あははは(笑)。今回も入っていましたよね。eijunさんが歌詞を書いてくださった「風の音さえ聞こえない」もそうですが、「最近ラップ多いな〜」って思いながら歌っていました。でも、私としてはもう抵抗はなくなってきています!

――ラストのシャウトも、最近のJUNNAさんのライブを観ている人からしたら納得の展開でした。

JUNNA 実はあれ、最初は入っていなかったんです。私が「もうちょっと命を削っている感じにしたいです」みたいなことを言ってしまい(笑)。

――自ら大変にしていっているんですね(笑)。

JUNNA そうかもしれないですね(笑)。

――ありがとうございます。先ほど聞きそびれてしまっていたのですが、JUNNAさんの「プライベート」について、最後に伺えればと思います。

JUNNA プライベートは何も変わってないです(笑)。少しずつは自立しているかな?というくらいで、まだまだ子供な部分がたくさんあると感じています。高校生の頃はお母さんに起こしてもらっていましたけど、ここ2年くらいは、自分のアラームで起きられるようになったり……そういう部分は成長したかなと(笑)。

INTERVIEW & TEXT BY 塚越淳一

●リリース情報

「曖昧な2人」



8月5日配信開始

<収録内容>

M1.曖昧な2人

作詞・作曲:永井葉子 編曲:TOPICS.LAB

M2.革命のメロディ

作詞・作曲・編曲:eijun

●関連リンク



JUNNA オフィシャルサイト

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JUNNA Twitter

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JUNNA公式YouTube

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