C大阪U-18が決勝で横浜ユースを下し、13年ぶり3度目の日本一に輝いた。写真:松尾祐希

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 夏の日本一を決める日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会は、セレッソ大阪U-18の優勝で幕を閉じた。

 扇原貴宏、永井龍らを擁していた2009年度以来となる3度目の優勝。今大会はグループステージを2位で突破し、ノックアウトステージではベスト16でFC東京U-18を撃破。4−4の撃ち合いの末、最後はPK戦をモノにした。

 準々決勝では東京Vユースを2−1で下し、準決勝ではグループステージで0−4と苦渋をなめさせられた横浜FCユースにリベンジを果たす。1−0で勝利し、13年ぶりの優勝に王手を掛けた。

 そして、迎えた8月3日の決勝では、横浜ユースに前半のうちに先制されながらも、勝負強さを発揮。最終盤にCKからキャプテンのCB川合陽(3年)のゴールで追い付くと、延長前半終了間際に川合がふたたびネットを揺らす。逆転に成功すると、延長後半の終盤にはMF中山聡人(1年)が加点して勝負を決定づけた。
 
「戦う技術がついた。単に走るだけではなく、ここでやられたらいけないところを押さえられるようになった」とチームの成長に目を細めた島岡健太監督。一戦ごとにまとまり、一体感のある戦いで真夏のトーナメントを勝ち上がった。そのチームにおいて、今回の優勝に特別な想いを抱く選手たちがいる。それがFW金本毅騎(3年)、FW末谷誓梧(3年)、DF和田健士朗(3年)だ。

 約6年前、当時小学校6年生だったこの3人はセンアーノ神戸の一員として、最高の時間を過ごしていた。夏に開催されたバーモントカップ第26回全日本少年フットサル大会で優勝を果たすと、同年冬には第40回全日本少年サッカー大会でも決勝に進出。そして、最後の大一番では横浜プライマリーに2−1で勝利。当時キャプテンを務めていた和田のゴールなどで下し、悲願の初優勝を達成した。

 あれから6年。再び同じチームになった3人は、またしても日本一を懸けて全国舞台の決勝に臨んだ。奇しくも対戦相手は“全少”の決勝と同じく“マリノス”。MF松村晃助(3年)、MF島田春人(3年)、DF池田春汰(2年)といった6年前の試合にも出場していた選手たちとマッチアップしながら、なんとか勝利を手繰り寄せた。
 
 試合後、選手たちに話を聞くと、感慨深いモノがあったと話す。

「マリノスさんとは全日本少年サッカー大会の決勝で対戦していたから、余計に負けたくないという気持ちがあった」(和田)

「またここで一緒にできるとは思っていなかったし、マリノスを率いているのがセレッソで指導されていた大熊裕司さん。そういうのも含め、こんなストーリーがあってもいいんかなってぐらいで、本当にモチベーションが上がりました」(末谷)

「こいつらと日本一になれて嬉しい。和田も末谷も本当に上手いし、自分はまだまだなのでもっと頑張りたいと思えた」(金本)
 
 センアーノ神戸でプレーしていた3人。小学校卒業後、末谷と和田はセレッソのスクールに通っていた関係でC大阪U-15西に加入した一方で、金本だけは違うチームに進んだ経緯もある。そうした縁を辿りながら数年越しに同じチームで戦う機会を得て、最後の夏に最高の思い出を作ることができた。

 試合後、3人はマリノスの選手たちのもとに足を運び、6年前の全日本少年サッカー大会の決勝に出場していた選手たちだけで記念撮影をしたという。

「互いに知っている選手が多かったし、松村とも仲が良い。試合後には今日の試合や将来について話すことができました」(末谷)

 またピッチで再会できる日が来ると信じて――。それぞれの道で努力を重ね、今度はプロの世界で巡り会う。

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

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