持ち家と賃貸には、それぞれのメリット&デメリットがあります。30代半ばの7年前、3DKの賃貸アパートからコンパクトな建売住宅で、夫婦ふたり暮らしを始めた日刊Sumaiライター。実体験から、それぞれのメリット・デメリットを振り返ります。お金の負担、家事の手間、近所づき合い…。いろんな点で、意外と賃貸住まいは、心地よかった!?

賃貸アパート暮らしで感じたメリット

賃貸アパートに住んでいてよかった。そう感じたことを、動線やお金、メンテナンス、近所づき合いといった観点から振り返ります。

 

●ワンフロアで、人もものも移動がラク。リビングが広く使える

一般的なアパートなら、すべての部屋は同じフロアにあるもの。ご多分に漏れず、筆者が住んだアパートもそうでした。

フロアが同じだと、とにかく部屋の移動がラク。たとえばミシンや除湿機などの重いもの。必要なときにサッと取り出し、必要な部屋で使って、またラクに戻せます。こういうプロセスも、ワンフロアなら面倒だと感じにくいものです。

そのため、よく使うけれど手の届く場所に片づけたくないアイテムは、離れた部屋の押し入れなどに収納しておけます。おかげで、リビングにはできるだけものを置かず、広々と使うことができました。

 

●固定資産税の支払いがない

金銭面でいうと、これがいちばん大きい気がします。持ち家では毎年、固定資産税の支払いが生じてしまいます。それだけならいいですが、クルマも持っていると、同じくらいの時期に自動車税の支払いなども重なり、毎年春は、とくに出費がかさみます(分割払いも可能ですが…)。

賃貸アパートですと、固定資産税を支払う必要がありません。

 

●光熱費が少なくてすむ

筆者がかつて借りたアパートは、2階建ての2階で日当たりのよい部屋だったので、とくに冬の光熱費が少なくてすみました。

一方、戸建てに引っ越してみたら、浴室乾燥機が備わっていたり、24時間換気システムがあったりと、それまでかからなかった電気代が発生することに。家電を最新式に買い替えたりなどで、光熱費が減ることもあるとは思いますが、わが家の場合は、アパートに住んでいたときの方が断然安かったです。

また、そもそもですが、「日当たりがよい」という条件を満たした住まい探しをするなら、持ち家よりも賃貸のほうが、ハードルがずっと低いですよね。

 

●庭の手入れがいらない

賃貸アパートですと、庭の手入れも必要ありません。花壇があったとしても業者さんが整えにきてくれることが多いです。

たとえば、雑草の処理。とても手間がかかりますが、もし放置しておくと、害虫を呼び寄せたり、隣人トラブルになったりするリスクも。賃貸なら人任せなので、とてもラクです。

 

●玄関外の掃除をしなくてよい

玄関外も同じく清掃業者や、大家さん自らが掃除するので、自分で掃き掃除の必要がありませんでした。筆者の場合、外を掃除するためのホウキすら持っていなかったくらいです。外の掃除が苦手なので、結構、うれしいポイントでした。

 

●ライフプランに合わせて対応できる

自分のライフプランがまだ定まっていないうちは、引っ越しがしやすいアパートの方がラクです。結婚・出産・転勤など大きな転機を迎えるまでは、フットワークの軽い住まいを選ぶというのも、ひとつの選択肢です。

 

●近所づき合いがない。またはしなくてもいい

賃貸アパートの場合、多くの方が一時的にそこに住んでいるという場合が多いもの。実際筆者の周りも、近所づき合いをしない方がほとんどでした。

自治会に入る必要もないので、つき合いといえば、顔を合わせたときにあいさつをする程度でした。お互いに詮索し合うこともなく、ノンストレスだった印象です。

持ち家一戸建てが住みやすい点とメリット

現在暮らしている持ち家戸建てに住んで、よかったと感じていることを振り返ります。コストだけでは語れない、「安心感」を得たという点では、持ち家の意味は大きいと感じています。

 

●DIYやリフォームなど好きにできる

部屋づくりが好きな筆者にとって、なによりのメリット。それは、やはり家の中を好きにできることでした。賃貸ですと、DIYでつけてしまう、プッシュピンの穴でさえ気を使わなくてはいけません。でも今は、壁に穴をあけることもできるので、インテリアコーディネートの幅がグッと広がりました。

 

●家族と起きる時間が異なっても、ジャマせず行動できる

仕事の事情などで、夫婦の起床時間が異なるわが家。アパートに住んでいるときは、ワンフロアで部屋が密集しているため、どうしても身支度の際に出る音で、相手を起こしてしまうことが多かったです。

現在、一軒家に住むようになり、寝室こそ同じですが、朝の準備を違う階で行うことができるように。家族を起こさずに、外出準備が可能になりました。

もちろんこのメリットは、アパートや家の間取りによって、実現できたりできなかったりすると思います。

 

●洗車が家でできる

駐車場が自分の敷地内なので、好きに洗車ができます。洗車場へ行く手間やお金がかからなくなったうえ、時間の節約にもなっています。

 

●騒音にまつわる隣人への心配が減る

集合住宅では、どうしても足音やテレビの音が気になりました。隣人の、というよりは、自分がたててしまう騒音が迷惑にならないかが心配で、常に気を使っていた気がします。

一戸建てでもある程度は気にしますが、その心配は格段に減りました。夜中でもリラックスして音楽を聞けるのはうれしいです。

 

●将来への安心感

賃貸のときと比べると、やはり住居を確保したという安心感は大きいです。ローンさえ完済してしまえば住宅費の負担がなくなります。もちろん税金やリフォームなどに支払いは発生しますが、心は軽くなりました。

自分の体験を基準に、話をしてきました。賃貸アパートと持ち家にはそれぞれメリットがあります。コスト面の損得だけでなく、自分たちのライフプランに合わせて、いろんな方向から考えたいですね。