50代から「すること・しないこと5つ」。しんどい毎日を生きやすくするコツ
心も体も変わってくる50代。カウンセラー、エッセイストとして活動する若松美穂さんに、普段から心がけている「すること・しないこと」を教えていただきました。
50代からの毎日におすすめしたい「すること・しないこと」
もうすぐ50代になるなかで整ってきた「すること・しないこと」。カウンセラーとして様々な人とお話ししてきたなかで感じた「生きやすくなるコツ」を交えてお届けします。
●(1) 環境が違う方を理想としない・比べない
たとえば、ひとり暮らしでスッキリ暮らす方がいらして「ものがなくてすてき」と思っても、自分はそうではない場合。家族と暮らしているなら、どんなに自分のものを片づけたとしても、リビングや洗面所に家族のものがもあるのは仕方がないこと。
家族にイライラすることなく、今にガッカリすることなく、未来に期待しすぎず、その方と自分は環境が違うのだと認識することも必要かなと思います。もちろん参考にしたり、見て楽しむことはいいですよね。
わが家の場合、たいていリビングのテーブルには私と娘のパソコンが…。食事を取る直前に、脇にどけます。
おせんべいの袋も置きっぱなし。収納の扉は半開き。クッションも雑に置かれているのが常。日常とは、こんなものです。
●(2) 自分の得意不得意を知り、それでOKとする
私は早起きが苦手。それでも、子どもに必要であれば、早起きしてお弁当をつくっていました(奇跡かも)。
今の私は、ほかの方にならって朝活をしようとするのは、苦痛でしかない。早起きは三文の得という気持ちは捨てています。
とはいえ、24時間というのは朝が得意な方と同じなのですから、“自分は夜型”と認識し、する必要のあることは夜のうちにすませます。夜にスーパーに行ったり、家事を夜にすることも。今はお弁当づくりもないので、必要なとき以外、朝はしっかり寝ています。
今は早朝に出かけるのはゴルフのときくらい。休日はゆっくり寝て昼頃から出かけ、夜まで遊ぶ…がわが家流。
●(3) どちらが先がよいか認識する
たとえばなにかを食べるとき、好きなものを先に食べた方が満たされる人と、後に残して好きなもので〆る方が満足感がある人がいます。
食べること以外にも、なにかをする場合にしたいことから取り組む方が進みが軽やかな人と、苦手なことを先にすませた方が全体がスムーズに進む人がいるのではないでしょうか。
ちなみに私は、気持ちはしたいことから始めたいけれど、苦手なことから始めた方が結果的に効率がいい人です。
もちろん、ランダムな方がいい方もいるでしょうし、することによるという方もいますよね。「自分はこっち」と認識するだけで、心地よく物事が進む場合があるかもしれません。
●(4) 大変なのは自分だけではない…を心に留めておく
40代・50代になれば(もちろんもっと前から)、自分・家族・身内・大切な人たちにもなにかがあるものです。病気・介護・死・トラブル・もめごと・失職・金銭問題・人間関係・災害、そのほかにも。
「どうして私だけ?」という思考は、苦しさが増したり、ご自身を追いつめたりすることがあります。
大変なことの内容は違っていたとしても、自分が平穏に過ごしていたときに自分以外のどなたかは、どこかで苦しい状況で過ごしていたのです。
一方、だれかが平穏に過ごしている時に、自分になにかが起きているのだと考えるようにしています。皆、いつかどこかで、大変な思いをしていると思うのです。
●(5) 自分にはない考えや違う意見に耳を傾ける
人生の中で触れ合う様々な人たち。違う意見や考えを受け入れることは難しくても、「知る」くらいはしてもいいのかなと思います。
今後、その経験や知識がなにか役位立つことがあるかもしれませんし、人に優しくなるきっかけになるかもしれませんから。
カーネギーの『道は開ける』というのは私の愛読書です。何年も何度も読んでいますが、学びの多い本です。ほかの人と話すのはもちろん、本や映像を通じてさまざまな考え方を知るのもおすすめです。