人生100年時代。50歳はまさに折り返し地点と言えます。そんな50代をラクに生きるための心得を、50代トップブロガーの中道あんさんに教えてもらいました。

50代をもっとラクに生きるためにやめた3つのこと

50代こそこれまでもっていた考え方を手放し、ラクに生きたいもの。そこで、私の経験も踏まえ、心がけたいことをご紹介します。

●年齢は隠さない

身分証明以外で、年齢を自分から人に言うことは、ほとんどないんじゃないでしょうか。年齢を隠しておきたい人も多いはずです。

私がブログを始めたのは50歳の時。ブログタイトルに「アラフィフ」「50代」とつけるのに少し抵抗がありました。というのも、私が知っていた50代は「おばあちゃんの目前」、そしてサザエさんのお母さんフネさんがイメージでした。年代を公表して何の得があるのか? もしかしたら印象が悪いだけなのでは? 自分は気にしなくても、どう思われるかは気にしてしまう。年代ではなく「女性の生き方ブログ 丁寧に生きる、あんさん流」でいいんじゃないかと思ったのです。

でも、それじゃ、なんだか隠し事をしているみたいで窮屈だ。えーい、ありのままの自分で行こう! と決めました。すると、だんだん慣れてくるもので、年齢なんて堂々と公表できる自分になっていました。ブログを書き始めて3年目ごろには読者さんから、「年を重ねるのが楽しみなりました。」「なりたい姿が見えてきました」などと言ってもらえるようになり、ありのままの自分を好きで人目が気にならなくなりラクになったのです。

 

●友人の誘いは無理に乗らない

友人からの食事や遊びのお誘いも、うれしいものばかりではありません。ときには行きたくない、と思うこともありました。40代の頃はまだ、気乗りしないお誘いにも「ノー」と言えませんでした。せっかく誘ってくれたのに断ったらなんて思われるだろう。「つき合いが悪い人」と思われたらいやだな。なんて思うとつい「行く!」と答えてしまい、当日まで「面倒だな」「行きたくないな」と悶々とするのです。

私の場合は、「先延ばし」が原因でした。嘘がつけない分、上手に断る理由が思い浮かばず、返事を先延ばしして、余計に断りづらくなっていました。

50代になると、「したくないことはやらない。もっとラクに生きたい」と思うようになり、だれとなにに時間を使っていくのかを選ぶようになりました。

「これは気乗りしない」というときには、先延ばしせずにその場で断るようにしています。「すごく残念だけど、ちょっと都合が悪くて」とか「○○はあんまり好きじゃないけど〇〇なら行くから誘ってね」くらい軽く返すようにしています。そして「誘ってくれてうれしい」「でも行けなくてごめん」最後に「ありがとう」を伝えるようになれば、友人も「じゃ別の機会に」となることが分かって、気持ちがラクになりました。

50代は気取らず、気楽につき合える人間関係を大事にするようになったのです。

●家族が喜ぶ自分を演じるのをやめる

家族が喜ぶために、おいしい料理をつくり、家を整えることを自分の仕事、天命とまで思っていたので、しんどいなと思っていてもがんばっていました。「〇〇をつくりたい!」というより「〇〇をつくって家族を喜ばせたい」という周りが喜んでくれる自分を演じていました。でも子ども達もみな成人したので、いいお母さんを演じる必要はなくなりました。

家族ばかりを気にせず、素顔の自分を表現していくことにしたら、肩の力が抜けてラクになりました。手抜き料理、手抜き家事でも、家の中は以前と同様に明るいし、なにより私自身の笑顔が増えました。

 

●50代は生き方を見直すチャンス

50代というと昔なら、そろそろ老年期に入り定年も視野にはいるころで、第一線を退くというイメージを持っていました。でも人生100年時代では、まだまだこれからの人生が同じくらいあってもおかしくはありません。だからこそ、50代は自分の生き方を見直すチャンスでもあるのです。これまで、周りを優先して自分を抑えて生きてきた人も多いでしょう。

私もそのうちのひとりです。でも、自分に正直になり、ありのままの自分を認めることで、人生をラクに生きられるようになるのではないでしょうか?