コロナ禍になって3年ぶりに移動制限のない大型連休となった今年は、栃木県内の観光地の人出が去年に比べ1.3倍に増加したと県が発表しました。観光需要は回復しつつあり、県内有数の観光地、日光市鬼怒川・川治地区で期間中の人の動きをまとめました。

 

日光市鬼怒川地区にあるテーマパーク「東武ワールドスクウェア」や名物の鬼怒川ライン下りなど、それぞれの観光施設には多くの客が訪れ、にぎわいを見せていました。

 

日光市観光協会鬼怒川・川治支部は4月29日から5月5日までの連休期間中に、東武鬼怒川温泉駅前にある観光情報センターに訪れた人の数をまとめました。

 

それによりますと、来場者数は2920人で去年と比べて2割増加、コロナ禍前の約7000人にはまだまだ届かないものの回復傾向にあるとみています。観光施設の中には、日によってコロナ禍前と同じくらいの入場者を数えたところもあったということです。

 

日光市観光協会の役員を務め、鬼怒川地区にある旅館「七重八重」を経営する奥村徳三郎社長は春の書き入れ時にようやく、ある程度の手応えを感じたと話します。宿泊客も戻り始めていて、鬼怒川・川治温泉旅館協同組合に加盟する25の宿泊施設の予約状況は8割を超える日が大半を占め、最も予約が多かったのは3日の95.4%でした。

 

県内の観光需要を回復させるための支援事業「県民一家族一旅行」が大型連休中に再開され、それを活用した利用客の予約も好調で大型連休の観光客・宿泊客が回復する後押しになりました。