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ソダシしか勝たん!

いやー、自分競馬史上に残る観戦体験でした。15日、東京競馬場で行なわれたGIヴィクトリアマイル。奇跡の白毛馬ソダシが勝利したこのレースを現地観戦してまいりました。お出掛けを楽しんで、自分なりによく撮れた写真を手元に残し、馬券も当てて、推し馬が勝った。完璧な競馬観戦でした。やっぱりソダシ、信じてよかった!

↓誰が見てもひと目でどれがソダシかわかる、白い馬を応援してきました!


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このレースは一年前から観戦を決めていたレースでした。昨年の桜花賞、白毛馬として初めてクラシックを制したソダシに感動しながら、この馬の最高の姿を見られるのはどこだろうと思案しました。脚質的にはマイル、長距離はそれほど向いてなさそう。関東でソダシの最高の姿を見るならば4歳で迎えるこのヴィクトリアマイルであろうと。ソダシ一本槍で未来予定表にスケジュールを入れたのです。

それからの一年、紆余曲折がありました。オークス、秋華賞ではソダシは掲示板にも載らない敗戦となり、脚質や距離不安にくわえて早熟説も出ました。さらに直近2戦はダートGIに挑戦し、父クロフネというところもあって相応に走りはしたものの勝ち切るところまではいきませんでした。次回のフェブラリーステークスに参戦して勝てば話もひっくり返るかもしれませんが、現状では「迷走」と言われてもしょうがないレース選択だったと思います。自信満々意気揚々、という一年ではありませんでした。

そうした流れに加えて、GI馬5頭と直前の牝馬重賞戦線を勝ち抜いてきた有力馬らが集い、例年以上の豪華メンバーとなったことも、ソダシへの迷いを誘発するものでした。最終オッズでソダシは単勝4番人気。いわゆるアイドルホースだと「その馬の単勝・複勝だけ買う」という人が相当数いるはずですが、それでも上位人気にはならなかった。「一番最近、芝のマイルGIを勝った馬」がソダシで、そもそもソダシは芝1600メートルで一度も負けたことがないというのに、ずいぶんと人気を落としたものです。

そして、思いました。これはソダシを信じるか否かのレースだと。決して競馬新聞を見ながら「何度見直しても13頭までしか減らないよ…」と予想に行き詰ったからではなく、パドックを見て「デアリングタクトじゃなければ消すのにデアリングタクトだから消せない!」と何の役にも立たない情報しか得られなかったからでもなく、最終的に「全然わからああん!」と予想自体を投げ出したからでもありません。予想ではなく祈りのレース、信じる気持ちすなわち愛を試されるレースなのだと…!

↓予想できる気がしないままやってまいりましたヴィクトリアマイル現地観戦!


↓入場口では臨時のソダシグッズコーナーも営業中!


現地観戦がお久しぶりということもあって、入場と同時に早速驚きます。熱気、すさまじい熱気が場内に満ちています。コロナ禍以前のダービーなどにはさすがに及びませんが、大変な人出で東京競馬場がにぎわっています。そして、その人気のなかでもソダシは抜きん出た存在のようです。ぬいぐるみを持ち歩いているのは当然として、全身白で統一された白毛コーディネートの女性や、勝負服を模した服を着た子ども、馬の耳型の白い帽子をかぶったカップルなど、ソダシ仲間がたくさん見受けられます。白=ソダシ応援という視線で見ていくと、最終的にはジーパンに白Tシャツのオッサンも「ソダシ推しかな?」と思ってしまって、来場者の半分くらいがソダシ推しに見えてきました。まぁ、さすがに白T着てるだけのオッサンは普段着でギャンブルに来てるんだとは思いますが…。

午前中から午後にかけてはロケハンを兼ねて場内散策などを楽しみます。何度も訪れた東京競馬場ですが、どこから写真を撮れば下手くそなりにまともにソダシを撮れるのか思案しながらの散策です。スタンド上層、スタンド下ゴール板前エリア、コース内芝生エリア…あちこちを巡りながら考えますが、最終的には直線走路の先、ゴール板奥に陣取ることにしました。ソダシが馬群に飲まれれば姿をとらえるのが難しくなるポジションですし、馬券の当たり外れがよくわからなくなってしまう場所ですが、勝つと信じるならここがベスト。一番で駆け抜けていくソダシのウイニングランを撮ることから逆算しての位置取りです。

↓場内のバラ園では、キレイなバラを堪能しました!


いよいよヴィクトリアマイルが始まろうかという午後の時間帯。僕は手前の第9レースと第10レースは捨てて、パドックでソダシを待つことにしました。「ソダシ一本槍だから早めに待機〜!我、熱心なり〜!」くらいの気持ちでした。しかし、コロナ禍気分が抜けていなかったことで完全にやらかしました。パドックは人・人・人の大渋滞。第10レースだとか第9レースだとかの次元ではなく、「朝イチからソダシのために待っていた」と思われる多くのファンが何重もの人垣を作っています。こんなにビッシリとパドック周辺が埋まっているのはいつ以来でしょう。

仕方なく2階スタンドから望遠でソダシを見守ることにしますが、スタンドもまたビッシリ人垣です。手すりに張りつくことはできなかったので、なるべくギャンブル狂っぽいオッサン(※一方的偏見)の後ろに立って、「早く馬券を買いに行け…!」「第10レースを見に行け…!」「酒を買いに行くか、酒由来でトイレに行け…!」と念を送りますが、誰ひとりそこから動きやがりません。結局ソダシのパドックは人垣の隙間から見る形となりました。

それでも、白く輝く馬体はどんな遠くから見てもひと目でそれとわかり、何とも愛らしいものでした。この先何度見られるかわからないソダシの姿をしっかりと目に焼き付けました。そしてレースの予想は完全に諦めました。パドックに夢中になり過ぎて、手元の新聞には買い目から消せずに13頭が残ったまま。ここから絞り込んでいく時間は到底なく、マークシートも白紙のままです。キラキラした目で「ソダシに愛を捧げよう…」と決めた僕は、ソダシの単勝・複勝、そしてソダシから手広くワイドで流して、ソダシだけ見ていればいい買い目でレースに臨むことにしたのです。

↓パドックは何重もの人垣で前に出ることなど到底できない状態!


↓スタンドも全層ビッシリと人で埋まっています!


↓ソダシちゃんキタわーーーーーーーー!


↓ソ、ソ、ソダシちゃんと目が合った!目線をいただきました!


↓最終的な買い目はこうなりました!


パドックから移動してゴール板奥エリアへ。入場してきたソダシちゃん(※気持ちが高まってきたのでちゃん付けに移行)が、返し馬で元気に駆けていきます。カリカリしたところはなく、ファンファーレや歓声でピクリとした際は騎乗する吉田隼人騎手が優しくなだめて落ち着きを保っています。まるで乗馬のような品のある振る舞いです。

ゲートインの際には何と一番最初に入りました。ゲートに入ると落ち着きを失う馬も多く、基本的にはどの馬も「なるべく最後に入りたい」ものだとばかり思っていたのですが、ソダシちゃんの成長は目を見張るばかり。「私が最初なんですか?」と若干渋るところこそ見せたものの、イヤイヤする姿も何ともかわいらしく、一度入ってしまえばまったく落ち着いたものです。これがゲート試験なら試験官も感動の花丸をつけるだろうと思います。まぁ、あまりの立派さで、ゲートインするところを撮り逃がしてしまったのは内緒でお願いします。

↓返し馬で元気に駆けていくソダシちゃん!またコッチを見てくれました!


↓スタートを待つソダシちゃん!またまたコッチを見てくれました!


↓それなのに、コチラはソダシちゃんのゲート入りイヤイヤ仕草を撮り逃してしまう大失態!


↓さぁ、大観衆が注目するスタートはいよいよです!


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迎えたスタート、ソダシちゃんは見事なスタートから行き脚もついて2番手から3番手の好位置を確保します。外から先行策得意のレシステンシアもいいスタートでソダシちゃんの前を行く構えを見せ、さらに外からは18番人気のローザノワールが押して押して前に行きました。1番人気のレイパパレはソダシちゃんを見るように並走して3番手から4番手。前半スローに推移し、ソダシちゃん向きの先行勢が前残りになりそうな展開です。

ローザノワールが逃げて先頭のまま、3コーナーから4コーナーをまわって直線へ。ソダシちゃんはレシステンシアとレイパパレにつづいて4番手で直線に入ると、上手に手前を替えてグンとスピードアップ。レシステンシアをとらえると束の間2頭でランニングデートを楽しみました。これも単独走になるとフワッとしてしまいがちなソダシちゃんにはいい展開でした。レシステンシアにとっても、最後の最後にこの並走でのひと伸びが効いていたかなと思います。

ソダシちゃんは逃げ粘るローザノワールを残り200メートル過ぎでかわすと、最後にもう一度手前を上手に替えて二段ロケットのように再加速します。まるでスキップするように手前を替えて、ペガサスが飛ぶように加速していくソダシちゃんは、他馬を1馬身から2馬身放してゴール板へとまっしぐら。ソダシちゃんの輝くような馬体がゴール板を駆け抜けたとき、吉田隼人騎手は1本指を立てて勝利を誇りました。終始曇っていたこの日、何故かこのレースの時間だけ雲間から太陽が顔を覗かせたのは、太陽もソダシちゃんを見たかったのではないか、そんなことすら思ってしまう美しい勝利でした!

↓「レースの行く末」ではなく「ソダシちゃんの行く末」だけを見ていたので、いい感じで写真も撮れました!








ソダシちゃんだけ見ていたので「勝った!」しかわからないまま大歓喜していたのですが、VTRで後方を振り返れば、直線途中でつまずきながらもそこから加速して追い上げてきたソダシちゃんの同世代馬ファインルージュが2番手に浮上し、ソダシちゃんとランニングデートを楽しんでいたレシステンシアも粘るローザノワールをゴール板でギリギリかわして3番手に。内ラチ沿いでは、体重大幅増で元気もなかった三冠馬デアリングタクトがさすがの強さを見せて6番手、宝塚記念に向けて期待が高まる上々の復帰戦としています。

個人的な思い入れではソダシちゃん、レシステンシア、デアリングタクトの3頭で決まって欲しいなぁと思いつつ、その展開はなかなか見えなかったので馬券としてはソダシちゃん一本槍としましたが、レシステンシアが馬券に絡んでくれたことと、デアリングタクトも次戦復活の予兆がハッキリ見えたことで、非常に満足度の高いレースとなりました。デアリングタクトの返し馬でコロナ禍での活躍への感謝と称賛、そして復帰を喜ぶ拍手が送られていたのも、グッとくる場面でした。現地に来ると何でもかんでも買ってしまってJRAに寄付することになる僕が、久方ぶりに収支プラスで帰れたという点も含めて、100点満点で1000点つけたい現地観戦です。

そうさせてくれたのは、1年前からここに来るぞと思わせてくれて、素晴らしい走りで勝利を決めてくれて、信じて捧げた愛(※お金の意)を3倍にして返してくれたソダシちゃんのおかげ。どんなに素晴らしいレースのあとも馬券で外すとショックから一部分の記憶が消去されるのが競馬観戦の常ですが(※ゴールしたあと紙吹雪のなかで記憶が途切れる)、この日のことは永遠に大切にしたい記憶のひとつとなりました。「白毛馬がGIで勝つところをこの目で見た(そして当てた)」素晴らしい思い出として、生涯自慢していきたいと思います!

↓帰ってきたソダシちゃんが、またもコッチを見てくれました!


↓ソダシちゃんの目線サービスが止まらない!


↓世界のファンの想いを乗せて、吉田隼人騎手がソダシちゃんをなでなで!


↓ソダシちゃん&吉田騎手&今浪厩務員で、まるで映画のラストシーンのような去り際!




ありがとう、頑張ってくれたソダシちゃん!

ありがとう、ソダシちゃんを送り出してくれた馬主さんほか関係者のみなさん!

元気と勇気とお金をもらいました!

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レース後、ソダシちゃんの金子真人オーナーは今後の展望について、ダート路線はなく、海外挑戦も今のところ考えていないとの意向を示しました。となるとソダシちゃんの次なる目標は秋のマイルチャンピオンシップでしょうか。世界のホースマンにこの奇跡の輝きを見せてあげたいという気持ちもありますが、まぁ海外挑戦は負担も大きく、すべては馬主さんがお決めになることなので、ソダシちゃんの行く道を見守ることにしましょう。金子オーナーはまだ所有馬でマイルチャンピオンシップを勝っていないようなので、そこも埋めたいかもしれませんしね。

サンデーサイレンスの血を引く突然変異の白毛馬シラユキヒメから始まった白の一族の物語は、いまや近親馬に重賞4勝のメイケイエールや重賞を制したハヤヤッコのほか、何頭もの勝ち上がり馬を出し、白毛の確率が高いというだけではない優秀な牝系として繁栄しています。その一族の未来をもさらに輝かせるであろうソダシちゃんの存在は、もしかしたら「白いダービー馬」すら生み出してしまうかもしれないという大いなる可能性を秘めたもの。

白いダービー馬、見てみたい。

白いダービー馬が乗り込む凱旋門賞、見てみたい。

そんな未来のどこかに「あの日見たソダシちゃんの輝き」がつながっていたりしたら、何と心躍る未来だろうと思います。白くて、強くて、夢がある。またどこかのレースでお会いしたいなと思います。そのときはまた元気と勇気と愛(お金)をもらえることを楽しみにしています。白く輝く明るい未来に向かって、元気に頑張れソダシちゃん!


ソダシちゃんの馬券を何故か意地になって買わない人がいて、助かります!