空き地の掘削継続に反対する原住民族の人たち

写真拡大

(台東中央社)東部・台東県政府は13日、同県知本の空き地に埋められたとされる「財産」を探すために出されていた掘削許可の継続申請について、認めない方針を明らかにした。

掘削許可の継続を申請をしていたのは養殖業を営む男性。日本統治時代に知本で警察官をしていた父親から、日本人が引き揚げた際、物品を埋めるのを手伝ったと聞き、県と財政部(財務省)国有財産署などに申請をした上で、4月に作業を始めた。

一部では埋められたのは黄金だとするうわさが広がり注目を集めたが、地元の原住民(先住民)族が、自分たちの文化や歴史とゆかりのある「伝統領域」だと主張し作業の中止を求めるトラブルに発展。今月4日にも作業が行われたものの、何も見つからず、5日に掘削許可の期限を迎え、男性は継続を申請していた。

地元原住民族の団体はこの日、県に対して掘削許可を撤回し、今後も申請を認めないよう要求。県交通および観光発展処の王国政副処長は、すでに作業が行われた土地については、原状の回復を求めたと説明した。

(盧太城/編集:齊藤啓介)