リーダー不在のシティとペップ(奥)を批判したのがエブラだ。(C)Getty Images

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 またも、マンチェスター・シティは悲願を成就させることができなかった。

 5月4日のチャンピオンズ・リーグ準決勝第2レグ、シティは敵地でレアル・マドリーと対戦し、延長戦の末に合計スコア5-6で敗れた。ベスト4で姿を消したシティは、2年連続の決勝進出を果たせず、クラブとサポーターが長く望んでいる夢の欧州制覇は、来年以降に持ち越しとなっている。

 シティはファイナルへの切符を手にしかけていた。第1レグで4-3と勝利し、この日も73分に先制点を奪取。2戦合計で2点差をつけて終盤を迎えることに成功したのだ。だが、90分に1点を返されると、さらに1分後に同点弾を献上。あっという間に合計スコアで追いつかれ、延長戦に持ち込まれると、ルベン・ディアスが与えたPKをカリム・ベンゼマに決められた。

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 劇的な逆転負けを喫したシティを酷評したのが、ライバルのマンチェスター・ユナイテッドで長年活躍した元フランス代表のパトリス・エブラだ。『fanpage.it』によると、エブラはイタリア・メディアで「彼らはパリ・サンジェルマンを思い起こさせる」と話している。

「彼らは金に基づいたクラブなんだ。マドリーにも金はある。だが、その後ろに歴史もあるんだ。彼らは金だけで、選手たちがそこでプレーする理由はそれしかない。もちろん、それでリーグ戦は優勝している。でも、シティに行くことを選ぶのは、より多く払ってくれるからというだけだ」

 さらに、エブラは「シティにはリーダーが必要だが、グアルディオラはリーダーを望まない。パーソナリティのある選手を望まない。彼自身がリーダーなんだ。だから、困難に陥ったときに、ピッチで助けになる選手がいない」と、シティのジョゼップ・グアルディオラ監督のことも批判した。

「彼はそうやって自分のチームを選ぶ。パーソナリティのある選手を指導することができない。バルセロナではそれをしたが、彼は全員をコントロールするためのチームをつくる。うまくいかなければ、いつも彼が決めるんだ」

バルセロナで欧州を制したグアルディオラの下での6年で、ビッグイヤーを手にすることができなかったシティ。来シーズンは頂点に立ち、「歴史」をつくることができるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部